Linuxを使っていると、ディスクの空き容量や使用状況を確認したい場面が多くあります。その際に役立つのが「df」コマンドです。
dfコマンドを使えば、システム内の各ファイルシステムのディスク使用状況を簡単に確認できます。特に、サーバー管理やストレージ管理では必須のコマンドです。
本記事では、dfコマンドの基本的な使い方から応用的なオプションの活用方法まで詳しく解説します。初心者にもわかりやすく、実践的な例を交えながら説明するので、ぜひ参考にしてください。
dfコマンドとは?
df(disk free)は、LinuxやUNIX系OSでディスクの使用状況を確認するためのコマンドです。主に以下のような情報を取得できます。
- 各ファイルシステムの合計サイズ
- 使用済み容量
- 空き容量
- 使用率(%)
- マウントポイント
dfコマンドは、システム管理者だけでなく、一般ユーザーにとっても役立つコマンドです。
dfコマンドの基本的な使い方
まずは、dfコマンドの基本的な実行方法を見てみましょう。
1. dfコマンドの実行
bashコピーする編集するdf
このコマンドを実行すると、システム内の各ファイルシステムのディスク使用状況が表示されます。
2. 人間が読みやすい形式で表示(-hオプション)
bashコピーする編集するdf -h
-hオプションをつけることで、MBやGB単位で表示され、より直感的にディスクの状態を把握できます。
出力例:
bashコピーする編集するFilesystem Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda1 50G 20G 30G 40% /
tmpfs 500M 10M 490M 2% /dev/shm
3. 特定のファイルシステムのみ表示
bashコピーする編集するdf -h /home
このようにパスを指定すると、そのパーティションのディスク情報のみを取得できます。
dfコマンドの便利なオプション
dfコマンドには、さまざまなオプションが用意されています。代表的なものをいくつか紹介します。
1. iノード情報を表示(-iオプション)
bashコピーする編集するdf -i
このオプションを使うと、ディスク容量ではなく、iノードの使用状況を確認できます。iノードとは、ファイルやディレクトリの情報を管理するデータ構造のことです。
出力例:
nginxコピーする編集するFilesystem Inodes IUsed IFree IUse% Mounted on
/dev/sda1 3276800 600000 2676800 18% /
2. 特定のファイルシステムタイプを指定(-tオプション)
bashコピーする編集するdf -t ext4
ext4ファイルシステムのみを表示したい場合に使用します。
3. 特定のファイルシステムを除外(-xオプション)
bashコピーする編集するdf -x tmpfs
tmpfs(メモリ上の一時ファイルシステム)を除外して、通常のディスクのみを表示できます。
dfコマンドの活用例
1. 空き容量が少ないディスクを調査
bashコピーする編集するdf -h | awk '$5 > 80 {print $0}'
このコマンドは、使用率が80%を超えているディスクを表示します。サーバーの監視などに役立ちます。
2. 出力を並び替え(使用率順)
bashコピーする編集するdf -h | sort -k5 -r
使用率(%)の高い順に並び替えて表示します。
dfコマンドの注意点と制限
1. マウントされていないディスクは表示されない
dfコマンドは、現在マウントされているファイルシステムの情報しか表示できません。未マウントのデバイスを確認したい場合は、lsblk
やfdisk -l
コマンドを使用する必要があります。
2. 空き容量の計算方法がファイルシステムごとに異なる
ファイルシステムの種類によって、dfコマンドの表示と実際の使用可能容量が異なる場合があります。特に、reserved space
(予約領域)を考慮すると、dfコマンドの「空き容量」が100%正確ではないことがあります。
まとめ
dfコマンドは、Linuxのディスク使用状況を素早く確認するために非常に便利なコマンドです。特に、df -h
で人間が読みやすい形式にすることで、直感的にディスクの状態を把握できます。
サーバー管理やストレージ管理を行う場合は、df -i
でiノード情報をチェックしたり、awkやsortを活用して空き容量の監視を自動化するとより便利です。
ぜひ、日常のLinux管理にdfコマンドを活用してください!