「PREP法」は、Point（結論）→Reason（理由）→Example（具体例）→Point（再度の結論）の流れで説明する話法で、ビジネスや日常のコミュニケーションで活用されています。しかし、PREP法だけでは説明が伝わりにくい場面もあります。そこで今回は、PREP法をさらにわかりやすくするために補足したいポイントやテクニックを紹介します。例文も交えて解説するので、すぐに実践できる内容になっています。
1. PREP法の基本をおさらい
PREP法は、シンプルで効果的な説明のフレームワークです。
- Point（結論）: 何を伝えたいかを明確にする
- Reason（理由）: なぜそう言えるのかを説明する
- Example（具体例）: 理由を裏付ける具体例を挙げる
- Point（再度の結論）: 結論を再度示して締めくくる
例えば、「新しい企画に賛成です」というメッセージをPREP法で伝えると次のようになります。
例文1: 「私は新しい企画に賛成です。（Point） なぜなら、これまでにないアイデアで市場のニーズに応えることができるからです。（Reason） 実際、同業他社が類似の取り組みを行い、売上が20％増加しています。（Example） だからこそ、この新しい企画に賛成します。（Point）」
2. PREP法をわかりやすくするために補足したいポイント
(1) 相手の関心を引く「問いかけ」から始める
話の冒頭に問いかけを入れることで、相手の注意を引くことができます。問いかけによって「自分に関係がある」と感じさせることが重要です。
例文2: 「皆さんは、新しい企画が売上を20％増加させる可能性があるとしたら、どう思いますか？ 私は、新しい企画に賛成です。なぜなら…（以下PREP法に続く）」
(2) PREP法の途中で「補足情報」を加えて深掘りする
理由や具体例の部分で補足情報を入れると、説得力が増します。
例文3: 「私は新しい企画に賛成です。 なぜなら、これまでにないアイデアで市場のニーズに応えることができるからです。 例えば、同業他社のA社は同様の取り組みで売上が20％増加しました。 この成功要因として、ターゲット層の再定義と広告戦略の見直しが挙げられます。 だからこそ、この新しい企画に賛成します。」
(3) 「数字」や「データ」を活用して説得力を高める
数字やデータを具体例に盛り込むと、話の信頼性が高まります。
例文4: 「私は新しい企画に賛成です。 なぜなら、ターゲット層のニーズが変化しているからです。 実際、2023年のマーケティング調査によると、Z世代の80％が新しい体験を求めていると回答しています。 だからこそ、この企画には大きな可能性があると考えています。」
(4) 「視覚的な言葉」を使ってイメージを共有する
抽象的な話は理解されにくいため、視覚的な表現を取り入れます。
例文5: 「私は新しい企画に賛成です。 なぜなら、市場にまだ開拓されていない大きな穴が空いているからです。 例えば、砂漠に突然オアシスが現れると人が集まるように、今回のアイデアも新たな顧客層を引き寄せるでしょう。 だからこそ、この新しい企画に賛成です。」
(5) 相手の立場を意識した「共感」を示す
共感のひと言を加えると、聞き手が安心して内容を受け止めやすくなります。
「私も最初はこの企画に懐疑的でしたが、データを見て考えが変わりました。 私は新しい企画に賛成です。なぜなら…（以下PREP法に続く）」
3. PREP法の応用：場面に応じた調整
PREP法はシンプルですが、場面に応じて使い方を調整することで効果が高まります。
- プレゼンテーション：視覚的なスライドを併用する
- 会議での発言：端的に話し、補足説明を求められたら追加する
- メール：結論を冒頭に書き、詳細は箇条書きで説明する
【まとめ】
PREP法は、論理的かつわかりやすい話し方を実現する有効なフレームワークです。しかし、相手の関心を引く問いかけや、補足情報、数字や視覚的な言葉、共感のひと言を加えることで、より説得力が増します。ぜひ、今回のポイントを活用して、PREP法をさらに効果的に使いこなしてみてください。