Categories: excel

Excel散布図の使い方を完全解説|グラフで傾向と相関を見える化しよう

Excelは、ただの表計算ソフトではありません。データを視覚的に理解するためのグラフ機能も非常に充実しており、その中でも「散布図」は、2つの変数の関係性や傾向、相関関係を把握するのにとても便利なツールです。この記事では、Excelで散布図を作成する基本的な方法から、分析に役立つ応用的な使い方まで、初心者でもわかりやすく解説します。これを読めば、ビジネスや学術、プレゼンなどで説得力のあるデータ分析ができるようになります。


Excelの散布図とは?

Excelの散布図は、2つの数値データの関係を視覚化するグラフです。縦軸と横軸に数値を設定し、それぞれの点をプロットすることで、相関関係や分布の傾向を直感的に把握できます。

散布図は以下のような場面で活用されます。

  • 販売数と広告費の関係を見る
  • 身長と体重の相関を見る
  • 温度と売上の関係を分析する

「線グラフ」や「棒グラフ」とは異なり、数値同士の関係性を見るのが目的です。


散布図の作り方(基本編)

1. データの準備

まずは、散布図に使用する2列の数値データを用意します。例えば以下のような表です。

広告費(万円)売上(万円)
10120
20150
30180
40210

横軸(X軸)に「広告費」、縦軸(Y軸)に「売上」を設定する形になります。

2. データを選択

作成した表の範囲(見出しを含む)をドラッグして選択します。

3. 散布図を挿入

  1. Excelの「挿入」タブをクリック
  2. グラフグループの「散布図(X,Y)またはバブルチャートの挿入」ボタンをクリック
  3. 「散布図」を選択(線なしのタイプを選ぶと見やすいです)

これで、基本的な散布図が完成します。


散布図の種類と違い

Excelではいくつかの散布図スタイルが選べます。用途に応じて使い分けましょう。

  • 散布図(マーカーのみ):最もシンプルで、データの分布がわかりやすい
  • 平滑線付き散布図:マーカーに曲線がつながる。流れを重視する場合に
  • 直線付き散布図:直線でつなげると、傾向がより明確に見えることも

基本的には「マーカーのみ」の散布図が汎用性が高く、初心者にもおすすめです。


相関関係を確認する方法

散布図は「相関関係の有無」を判断するのに非常に便利です。

  • 右上がり(正の相関):片方が増えるともう一方も増える
  • 右下がり(負の相関):片方が増えるともう一方は減る
  • 点がバラバラ(相関なし):関係性が見られない

「データが右上がりに並んでいるな」と感じたら、広告費と売上に正の相関があると判断できます。


回帰直線を追加して分析力アップ

散布図に「回帰直線(近似曲線)」を追加することで、より説得力のあるグラフになります。

手順:

  1. 散布図のデータ点をクリック
  2. 右クリックして「近似曲線の追加」を選択
  3. 「線形」を選び、「グラフに数式を表示する」「R²値を表示する」にチェック

この数式は、「y = ax + b」の形で表され、aが傾き、bが切片を示します。R²値が1に近いほど、データの相関が強いことを示しています。


複数系列を比較する散布図の作り方

例えば「2024年のデータ」と「2025年のデータ」を同じグラフで比較したい場合は、次のようにデータを並べます。

広告費売上2024売上2025
10100110
20130140
30160170

グラフ作成時に「広告費+売上2024+売上2025」の列をすべて選び、散布図を作成。データ系列が2つ表示され、色分けされます。


軸ラベルやタイトルを追加して見やすくする

グラフの完成度を高めるために、以下の設定もおすすめです。

  • グラフタイトル:クリックして自由に編集可能(例:広告費と売上の関係)
  • 軸ラベル:「グラフ要素を追加」→「軸ラベル」から設定
    • 横軸:広告費(万円)
    • 縦軸:売上(万円)

視覚的にわかりやすくなり、プレゼンや資料作成でも好印象です。


散布図を使う際の注意点

散布図は便利ですが、いくつか注意点もあります。

  • カテゴリデータは使えない:あくまで「数値データ同士の関係性」を見るグラフ
  • 外れ値に注意:極端な数値があると全体の傾向が歪んで見える
  • データ量が少ないと意味が薄れる:5点以下だと傾向が見えづらい

信頼できるデータを集めてから使うことがポイントです。


Excel以外で散布図を使う場面

散布図の考え方は、統計学やビジネス分析にも応用されます。

  • 営業分析:訪問回数と契約数の関係
  • マーケティング:PV数とコンバージョン率の関係
  • 教育分野:勉強時間とテストの得点の相関

Excelで練習しておくと、他のBIツールや統計ソフトにも応用できます。


まとめ:散布図は「関係性」を読み解く最強ツール

Excelの散布図は、一見すると地味なグラフかもしれませんが、「データの関係性」を可視化するうえで非常に重要な役割を果たします。正しく使えば、数字だけでは見えなかった相関や傾向がひと目で分かり、意思決定にも大きな力を与えてくれます。

ぜひこの記事を参考に、あなたのExcelスキルに散布図という武器を加えてください。

upandup

Web制作の記事を中心に、暮らし、ビジネスに役立つ情報を発信します。 アフィリエイトにも参加しています。よろしくお願いいたします。