Windowsでネットワークの接続確認を行う際に役立つ「ping」コマンド。特にバッチファイル(.bat)で使用することで、ネットワークの状態を自動的に確認したり、ログを取得したりすることができます。本記事では、「ping」コマンドの基本的な使い方から、バッチファイルでの活用方法、応用テクニックまで詳しく解説します。
ping(Packet Internet Groper)は、ネットワーク上の特定のホストとの接続状況を確認するためのコマンドです。送信したパケットが正常に相手に届き、返答があるかどうかを確認できます。
Windowsのコマンドプロンプトで以下のように入力します。
ping <IPアドレスまたはホスト名>
ping google.com
出力例:
Pinging google.com [142.250.72.14] with 32 bytes of data:
Reply from 142.250.72.14: bytes=32 time=12ms TTL=115
Reply from 142.250.72.14: bytes=32 time=13ms TTL=115
「Reply from」と表示されれば、通信が正常に行われています。「Request timed out」や「Destination host unreachable」が表示された場合は、通信に問題があります。
pingにはさまざまなオプションがあります。代表的なものを紹介します。
オプション | 説明 |
---|---|
-n <回数> | 指定した回数だけpingを送信 |
-l <サイズ> | 送信するパケットのサイズを指定 |
-t | 永続的にpingを送り続ける(Ctrl + Cで停止) |
-w <時間> | タイムアウト時間(ミリ秒単位)を設定 |
ping -n 5 google.com
→ 5回だけpingを送信。
ping -t google.com
→ 永続的にpingを実行。
以下のバッチファイルを作成し、network_check.bat
として保存。
@echo off
ping -n 3 google.com
pause
このスクリプトを実行すると、Googleのサーバーへ3回pingを送り、結果を表示した後にpause
で一時停止します。
@echo off
ping -n 1 google.com >nul
if %errorlevel% neq 0 (
echo ネットワーク接続に問題があります。
) else (
echo 接続は正常です。
)
pause
errorlevel
を使用して、pingが成功したかどうかを判定し、適切なメッセージを表示します。
@echo off
ping -n 4 google.com > ping_log.txt
このスクリプトを実行すると、結果がping_log.txt
に保存されます。エラー発生時のトラブルシューティングに便利です。
タスクスケジューラを使うことで、一定時間ごとにpingを実行することが可能です。例えば、10分ごとにnetwork_check.bat
を実行するよう設定できます。
timeout
コマンドを活用して、一定時間待機後にpingを実行できます。
@echo off
echo 10秒後にpingを実行します...
timeout /t 10 /nobreak
ping google.com
@echo off
for %%s in (google.com yahoo.com bing.com) do (
echo %%s にping実行中...
ping -n 2 %%s
)
pause
このバッチを実行すると、Google・Yahoo・Bingに順番にpingを実行します。
Windowsのバッチコマンド「ping」は、ネットワークの接続確認や障害検知に役立つ便利なツールです。基本的な使い方を押さえつつ、バッチファイルを活用すれば、ネットワーク監視の自動化やログ取得も可能になります。
ぜひ本記事を参考にして、pingコマンドを活用してみてください!