Red Hat Enterprise Linux(RHEL)系のディストリビューションを使用している方にとって、システムの安定性とセキュリティを保つために欠かせないのが「パッケージの更新」です。
その際によく使われるのが yum update
コマンド。
本記事では「yum update」とは何か、その基本的な使い方から注意点、便利なオプションまで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
yum update
は、RHEL系Linux(たとえばCentOS、AlmaLinux、Rocky Linuxなど)で使用されるパッケージ管理ツール yum
における主要なコマンドの一つです。
このコマンドを実行することで、現在インストールされているすべてのパッケージに対して、最新版があればそれを取得し、自動でアップデートしてくれます。
これはいわば「Windowsのアップデート」に似ており、ソフトウェアの不具合修正やセキュリティの改善、新機能の追加などを反映する重要な操作です。
パッケージを更新する基本的なコマンドは非常にシンプルです。
以下のコマンドをターミナルで実行するだけでOKです。
sudo yum update
sudo
を付けているのは、システムの設定に関わる操作を行うため管理者権限(root)が必要だからです。
コマンドを実行すると、次のような処理が行われます:
このように、操作は直感的で簡単です。
似たようなコマンドに yum upgrade
がありますが、微妙に挙動が異なります。
コマンド | 特徴 |
---|---|
yum update | 依存関係を壊さず、互換性のあるパッケージを更新します。 |
yum upgrade | 不要になった旧パッケージを削除する場合があります。 |
基本的には yum update
を使うのが安全ですが、環境をクリーンに保ちたい場合や不要なパッケージを消したい場合は yum upgrade
を検討してもよいでしょう。
すべてのパッケージを更新するのではなく、特定のパッケージだけを更新したいこともあります。
その場合は以下のようにパッケージ名を指定して実行します。
sudo yum update パッケージ名
たとえば、httpd
だけ更新したい場合は以下のように入力します:
sudo yum update httpd
これにより、他のパッケージには手を加えず、指定したパッケージだけが対象になります。
パッケージを更新する前には、以下の点に注意しましょう。
yum update
には便利なオプションがいくつか用意されています。
主なものを紹介します。
オプション | 説明 |
---|---|
-y | 確認なしで自動的に「Yes」として実行する。バッチ処理などで便利。 |
--security | セキュリティ関連のアップデートのみを対象とする。 |
--exclude=パッケージ名 | 特定のパッケージを除外してアップデートする。 |
例:
bashコピーする編集するsudo yum update -y --exclude=httpd
この例では、httpd
パッケージを除いてすべて更新し、自動的に「Yes」で進みます。
yum update
実行時にエラーが出ることもあります。
よくあるエラーとその対処法を紹介します。
Error: Cannot retrieve repository metadata
この場合は、キャッシュをクリアしてみましょう。
sudo yum clean all
sudo yum update
Error: Package: xxx conflicts with xxx
このような依存関係エラーが出た場合、対象パッケージのバージョンや他のリポジトリとの整合性を確認する必要があります。
場合によっては、該当パッケージのバージョンを固定する方法(バージョンピン止め)も有効です。
近年、CentOS 8 や RHEL 8 以降では、yum
の代わりに dnf
が導入されました。
とはいえ、yum
コマンドは dnf
へのラッパー(別名)として引き続き利用可能で、同じように動作します。
つまり、今まで通り yum update
を使っていても、裏では dnf update
が呼び出されているのです。
yum update
はシステムの健康管理のようなものです。
放置すると脆弱性が蓄積され、外部からの攻撃にさらされるリスクが高まります。
以下のような運用が推奨されます:
/var/log/yum.log
)定期的に実行することで、システムの安全性と安定性を保つことができます。
yum update
は、RHEL系Linuxディストリビューションでシステムを最新状態に保つための重要なコマンドです。
基本的な使い方は簡単ですが、更新前の確認やオプションの使い分けなど、理解しておくと便利なポイントも多くあります。
特に、セキュリティ上の理由からも定期的な実行が推奨されます。
本記事を参考に、安心・安全なLinux運用を目指してください。