近年、SNSやマッチングアプリの普及にともない、「ロマンス詐欺」と呼ばれる詐欺被害が急増しています。恋愛感情や信頼関係を巧みに利用し、お金や個人情報をだまし取るこの手口は、年齢や性別を問わず誰でも被害に遭う可能性があります。
「自分は大丈夫」「まさか詐欺とは思わなかった」——多くの被害者がそう語ります。本記事では、ロマンス詐欺とは何かという基本から、具体的な手口、見分け方、被害に遭った場合の対処法、そして未然に防ぐためのポイントまでを、わかりやすく解説します。
ロマンス詐欺とは、恋愛感情や好意を装って相手に近づき、信頼関係を築いたうえで金銭や個人情報をだまし取る詐欺のことです。
主にSNS、マッチングアプリ、オンラインゲーム、メールなどを通じて接触してくるケースが多く、詐欺師は「恋人」「結婚相手候補」「運命の相手」といった立場を演じます。
特徴的なのは、短期間で急速に親密になろうとする点です。甘い言葉や将来の約束を繰り返し、相手の感情に強く訴えかけることで冷静な判断力を奪います。そして、ある程度信頼を得た段階で、金銭の要求や投資話、緊急事態を理由にした送金依頼をしてくるのが典型的な流れです。
ロマンス詐欺が増えている背景には、オンライン上での人間関係が当たり前になった社会環境があります。
マッチングアプリやSNSでは、相手の本当の身元を確認することが難しく、詐欺師にとって非常に活動しやすい場となっています。
また、孤独感や不安を抱える人が増えていることも要因の一つです。
「誰かとつながりたい」「理解してくれる相手が欲しい」という気持ちにつけ込み、優しさや共感を武器に距離を縮めてきます。詐欺師は心理操作に長けており、被害者の心の隙を見逃しません。
最初は何気ない会話から始まり、毎日のように連絡を取ることで親密さを演出します。
「あなたは特別な存在」「将来は一緒に暮らしたい」といった言葉を早い段階で使い、相手をその気にさせるのが特徴です。
詐欺師は実際に会うことを避けます。
「海外で仕事をしている」「軍関係の仕事で自由がきかない」「今は危険な地域にいる」など、もっともらしい理由を並べ、直接会えない状況を正当化します。
信頼関係が築かれた後、突然お金の話が出てきます。
代表例としては、以下のようなものがあります。
これらはすべて、被害者に「助けたい」と思わせるための演出です。
近年特に多いのが、暗号資産やFXなどの投資話を持ちかける手口です。
「一緒に将来のために資産を増やそう」「自分が教えるから安心して」と誘い、偽の投資サイトに入金させるケースが目立ちます。
ロマンス詐欺は誰でも被害に遭う可能性がありますが、特に以下のような状況の人は注意が必要です。
詐欺師は、相手の性格や状況に合わせてアプローチを変えてきます。そのため「自分は冷静だから大丈夫」と思っていても、油断は禁物です。
ロマンス詐欺には、いくつか共通したサインがあります。
これらが複数当てはまる場合は、詐欺の可能性を強く疑うべきです。
万が一ロマンス詐欺に遭ってしまった場合は、すぐに行動することが重要です。
まず、これ以上の連絡や送金を一切やめましょう。
次に、やり取りの履歴、送金記録、相手のアカウント情報など、証拠をできるだけ保存してください。
そのうえで、警察や消費生活センターなどの公的機関に相談することが大切です。
恥ずかしさから一人で抱え込んでしまう人も多いですが、早期相談が被害拡大を防ぐ鍵になります。
ロマンス詐欺を防ぐためには、以下の点を意識することが重要です。
恋愛感情が絡むと冷静な判断が難しくなりますが、「少しおかしいかも」と感じた直感を大切にすることが、自分を守る第一歩です。
ロマンス詐欺とは、恋愛感情や信頼を巧みに利用して金銭や情報をだまし取る悪質な詐欺です。
SNSやマッチングアプリが身近になった今、誰にとっても他人事ではありません。
甘い言葉や将来の約束の裏に、金銭要求や不自然な行動が見えたときは、必ず立ち止まって考えることが重要です。
「疑うこと」は冷たい行為ではなく、自分自身を守るための大切な判断です。正しい知識を身につけ、ロマンス詐欺の被害に遭わないよう、日頃から意識して行動していきましょう。