WordPressサイトを運営していると、サーバーの乗り換えが必要になる場面が出てきます。たとえば、サーバーのスペック不足やコストの見直し、運用方針の変更などが理由になるでしょう。しかし、「サーバー移行」と聞くと、「難しそう」「サイトが壊れたらどうしよう」と不安になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、WordPressを現在のサーバーから別のサーバーへ安全・確実に移行する方法を、初心者にもわかりやすく手順付きで解説します。失敗を避けるための注意点や、おすすめのツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
WordPressの移行とは、単に「ファイルをコピー」するだけではありません。以下の構成要素すべてを移動させる必要があります。
移行手順は大きく分けて以下の5ステップに分類されます。
それぞれのステップを詳しく見ていきましょう。
まずは、万が一のトラブルに備えて、サイト全体のバックアップを取りましょう。
FTPソフト(FileZillaなど)を使い、サーバー上のWordPressインストールディレクトリをすべてダウンロードします。
対象フォルダ:
/wp-content/
wp-config.php
phpMyAdminを使う方法が一般的です。
バックアップができたら、念のためローカルにコピーしておきましょう。
次に、移行先となる新しいサーバーの準備です。
移行後も同じドメインを使うなら、新サーバー側でドメイン設定を済ませましょう。
WordPressが使用するMySQLデータベースを作成します。
これらは、後で使うwp-config.php
の設定にも必要になります。
先ほど取得したバックアップファイルを、新しいサーバーへアップロードします。
FileZillaなどのFTPクライアントを使用し、以下を新サーバーにアップロードします。
wp-content
フォルダ(テーマ・プラグイン・メディア)wp-config.php
ファイル※wp-config.php
内のデータベース設定は、新サーバーの情報に書き換える必要があります。
define('DB_NAME', '新しいデータベース名');
define('DB_USER', '新しいユーザー名');
define('DB_PASSWORD', '新しいパスワード');
define('DB_HOST', 'localhost'); // 多くのサーバーで共通
次に、旧サーバーでエクスポートしたSQLファイルを新サーバーにインポートします。
エラーが出ないことを確認します。
DNSの切り替え前に、新サーバー上で動作確認したい場合は、PCのhostsファイルを編集してテストできます。
123.123.123.123 example.com
移行先でURLが変わる場合は、以下の方法でデータベース内のURLを一括置換します。
移行が問題なく完了したら、ドメインのDNS設定を新サーバーに向けて切り替えます。数時間〜48時間程度で浸透します。
.htaccess
が壊れていないか確認wp-config.php
の記述ミスを確認wp-content/uploads/
が正しくアップロードされているか手動での移行に不安がある場合、プラグインを使うのも選択肢の一つです。
これらを使えば、バックアップ〜移行〜復元まで数クリックで完了できます。
WordPressのサーバー移行は、「バックアップ取得 → 新環境準備 → アップロード → DB移行 → URL調整」という流れを丁寧に踏めば、初心者でも安全に対応できます。不安がある方は、移行前にプラグインでテスト環境を作ってシミュレーションしてみるのもよいでしょう。ぜひこの記事を参考に、大切なサイトの移行を成功させてください。