Google Apps Script（GAS）は、Googleの各種サービスを自動化できる便利なツールです。中でも「スプレッドシートへのデータ書き込み」は、業務効率化や個人作業の自動化に非常に役立ちます。本記事では、GASを使ってスプレッドシートにデータを書き込む基本の書き方から、応用的な使い方まで詳しく解説していきます。これからGASを始めたい方、スプレッドシート操作を自動化したい方に向けて、わかりやすく手順を紹介します。

スプレッドシートへの書き込みとは？

Google Apps Script（GAS）を使えば、Google スプレッドシートに対してプログラムで直接データを入力することができます。
たとえば、フォームから受け取ったデータを自動で記録したり、毎日のレポートを自動生成したりすることが可能です。
人の手を介さずにデータ処理を行うことで、ミスを減らし、作業時間も短縮できます。

この章では、まず「なぜスプレッドシートへの書き込みをGASで行うのか」について簡単に整理しておきましょう。

• 作業の自動化ができる
• 大量のデータ処理も素早く完了できる
• 人的ミスを防げる
• 外部システムと連携できる（APIとの連携など）

これらのメリットを活かすために、GASをマスターしていきましょう。

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Google Apps Scriptの基本設定

まずはGASでスプレッドシート操作を行うための基本設定をしていきます。

スプレッドシートの準備

1. Google ドライブにアクセスし、新規でスプレッドシートを作成します。
2. 適当な名前（例：データ書き込みテスト）を付けて保存しましょう。

スクリプトエディタの起動

1. スプレッドシート上部メニューから「拡張機能」→「Apps Script」をクリック。
2. スクリプトエディタが開きますので、ここにコードを書いていきます。

これで、GASを使ってスプレッドシートを操作する準備が整いました。

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シンプルなデータ書き込みコード例

まずは最も基本的な「データ1件を書き込む」コード例を紹介します。

function writeDataSimple() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  sheet.getRange(1, 1).setValue('こんにちは、世界！');
}

このスクリプトを実行すると、スプレッドシートのA1セルに「こんにちは、世界！」と書き込まれます。

コード解説

• SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet()
  → 現在開いているスプレッドシートを取得
• .getActiveSheet()
  → アクティブなシート（現在表示しているシート）を取得
• .getRange(1, 1)
  → (行, 列) を指定して、セル範囲を取得
• .setValue('データ')
  → セルに値を書き込む

これが基本の書き込みパターンです。

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複数のデータを書き込む方法

次は、複数のデータをまとめて書き込む方法を紹介します。

function writeMultipleData() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var data = [
    ['名前', '年齢', '性別'],
    ['田中太郎', 28, '男性'],
    ['山田花子', 24, '女性']
  ];
  sheet.getRange(1, 1, data.length, data[0].length).setValues(data);
}

このスクリプトを実行すると、A1からC3までに表形式でデータが一気に書き込まれます。

コード解説

• getRange(開始行, 開始列, 行数, 列数)
  → 範囲を指定
• .setValues(配列)
  → 二次元配列の形でデータをまとめてセット

データが多い場合はこの方法が圧倒的に効率的です。

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既存データの最終行に追記する方法

「毎回、表の最後にデータを追加したい！」というケースもよくあります。
その場合は、次のようなコードを使います。

function appendData() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var data = ['佐藤一郎', 30, '男性'];
  sheet.appendRow(data);
}

コード解説

• appendRow(配列)
  → シートの最後の行にデータを1行追加

これで、スプレッドシートに新しい行が自動で追加されていきます。

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特定のシートにデータを書き込む方法

複数シートがある場合、特定のシートに書き込みたいこともあります。

function writeToSpecificSheet() {
  var spreadsheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet();
  var sheet = spreadsheet.getSheetByName('データシート');
  sheet.getRange(1, 1).setValue('特定シートへの書き込み成功');
}

ポイントは、getSheetByName('シート名')を使ってシートを指定するところです。
シート名が正確でないとエラーになるので注意しましょう。

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スプレッドシートに自動で日付を書き込む

業務でよくある「日付記録」を自動で行いたい場合のコード例です。

function writeDate() {
  var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
  var now = new Date();
  sheet.getRange(1, 2).setValue(now);
}

このスクリプトを実行すると、B1セルに現在の日付と時刻が記録されます。

ポイントは、JavaScriptの標準オブジェクトDate()を使う点です。

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エラーを防ぐために注意すべきポイント

スプレッドシートへの書き込みでは、いくつか注意すべき点があります。

• 範囲指定ミス
  getRangeで範囲を間違えると、意図しない場所に書き込まれる可能性があります。
• シート名のスペルミス
  getSheetByNameはシート名が1文字でも違うとエラーになります。
• アクセス権限の設定
  初回実行時はGASに対して「スプレッドシートにアクセスする権限」を与える必要があります。

これらを事前に理解しておくと、スムーズに作業を進めることができます。

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よくある応用例を紹介

最後に、実務でよく使われる応用例をいくつか紹介します。

• Googleフォーム連携
  フォームからの回答をスプレッドシートにリアルタイムで記録。
• 定時レポート作成
  毎朝決まった時間に、最新データをスプレッドシートに書き出してメール送信。
• データ整理・変換
  他シートからデータを取得して、指定フォーマットに変換・出力。

こうした応用も、今回紹介した基本操作を組み合わせれば実現できます。

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【まとめ】

Google Apps Scriptでスプレッドシートにデータを書き込む方法は、基本さえ押さえればとてもシンプルです。
単純なセルへの書き込みから、表形式での一括出力、最終行への追記、自動日付入力など、さまざまなニーズに対応できます。
業務効率化を目指すなら、ぜひこの機会にGASによるスプレッドシート操作をマスターしておきましょう！