Tera Termは、サーバーやネットワーク機器の操作ログを記録する際に非常に便利なターミナルソフトです。特にログをテキストファイルとして自動保存する設定は、運用監視やトラブルシューティングの記録管理において欠かせない機能です。
本記事では、Tera Termでのログ自動保存の設定方法について詳しく解説します。手動保存との違いや、注意すべき点、さらにはログファイルの命名規則のカスタマイズ方法まで紹介するので、初心者の方でも安心して設定できる内容になっています。
Tera Termのログとは、ターミナル画面に表示されたすべての通信内容を記録するテキストファイルです。ログを取ることで、後から作業履歴を確認できるため、業務の記録やトラブルの検証に役立ちます。
接続後、上部メニューから「ファイル」→「ログ」と進み、自分でファイル名と保存場所を選んで記録を開始します。作業終了時に手動で停止する必要があります。
Tera Term起動時または接続時に自動でログ記録を開始し、自動でファイルを保存するように設定できます。ログを取り忘れる心配がなく、業務の効率化にもつながります。
ログの自動保存設定は、「設定ファイル(TERATERM.INI)」を編集することで実現できます。
TERATERM.INI
というファイルを探します。通常は以下のパスです。 javaコピーする編集するC:\Program Files (x86)\teraterm
ただし、ユーザー設定や環境によっては C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\teraterm
にある場合もあります。TERATERM.INI
ファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます。編集前にバックアップをとっておくことを推奨します。
INIファイルに下記の設定を追加または変更してください。
LogAutoStart=on
LogDefaultFile=log\%Y%M%D_%h%m%s.log
LogDefaultPath=C:\Logs\TeraTerm
LogAppend=off
LogBinary=off
LogAutoStart=on
LogDefaultFile=log\%Y%M%D_%h%m%s.log
LogDefaultPath=C:\Logs\TeraTerm
LogAppend=off
LogBinary=off
ログファイル名に日付や時間を埋め込むことで、後から探しやすくなります。INIファイルでは以下のようなプレースホルダーが使用できます。
プレースホルダー | 内容 |
---|---|
%Y | 年(4桁) |
%M | 月(2桁) |
%D | 日(2桁) |
%h | 時(2桁) |
%m | 分(2桁) |
%s | 秒(2桁) |
%n | 接続先ホスト名 |
例:
LogDefaultFile=log\%n_%Y%M%D_%h%m%s.log
このように設定すると、「接続先名_年月日時分秒.log」というファイル名になります。
LogDefaultPath
で指定する保存先は、事前に存在するフォルダでなければなりません。存在しない場合、Tera Termはログの保存に失敗します。
Windowsの「アクセス権限」により保存できないケースもあるため、C:\Users\ユーザー名\Documents\TeraTermLogs
など、ユーザー権限で書き込み可能なフォルダを選ぶのが無難です。
TERATERM.INI
を保存し、Tera Termを再起動します。ログが保存されない原因はいくつか考えられます。
LogDefaultPath
が存在しないか、書き込み権限がない%Y%m%d
の %y
など)INIファイルを修正後は、必ずTera Termを再起動して設定を有効にしてください。
ログを日々保存していると、ファイル数や容量が膨れ上がります。そのため、以下のような対応もおすすめです。
C:\Logs\TeraTerm\20250703\
)これにより、ログ管理の手間を大幅に削減できます。
Tera Termはシンプルながら高機能なターミナルソフトであり、ログの自動保存機能を活用することで作業の効率化とミスの防止につながります。
以下がポイントです。
TERATERM.INI
を編集することでログを自動保存できる一度設定しておけば、以降の作業は非常にスムーズになります。Tera Termを日々利用している方は、ぜひこの自動保存機能を取り入れてみてください。