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Power Automateのアクション一覧と活用術|自動化を加速させる基本アクション徹底解説

Power Automate(旧:Microsoft Flow)は、日々の業務を自動化するための非常に強力なツールです。特に「アクション」は、自動化フローの中心的な要素であり、処理の実行や通知の送信、データ操作などを担います。この記事では、Power Automateで使用できる代表的なアクションをカテゴリごとに分けてわかりやすく紹介します。初心者から中級者まで、自動化の幅を広げたい方はぜひ参考にしてください。


Power Automateにおける「アクション」とは?

Power Automateでは、アクションとはフロー内で実行される処理の単位を指します。たとえば「メールを送信する」「ファイルを作成する」などが該当します。フローは「トリガー(きっかけ)」により開始し、複数のアクションによって一連の処理を構成します。


よく使われる標準アクション一覧

通知に関するアクション

  • 通知を送信する
    「モバイル通知を送信」や「Outlookでメールを送信」などがあり、処理完了やエラー時の通知に便利です。
  • Teams メッセージの投稿
    チャットベースの通知が必要な場合に有効。チームチャンネルへの自動投稿が可能です。

メールに関するアクション

  • メールの送信(V2)
    Outlook(Office 365)と連携して、件名・本文・添付ファイル付きのメールを自動送信します。
  • メールの取得・検索
    特定の条件で受信メールを検索し、内容に応じて後続のアクションを分岐できます。

ファイル・ドキュメント関連アクション

  • ファイルを作成する(OneDrive・SharePoint)
    ファイル名やフォルダパスを指定し、動的にファイルを保存できます。
  • PDFの生成や変換(有料コネクタ)
    WordファイルやHTMLをPDFに変換する処理もアクションとして追加可能です。
  • Excelにデータを追加
    Excel Online(Business)では、指定のテーブルにデータを追加するアクションがあります。

条件分岐・ループ系アクション

条件(Condition)

指定の条件に応じて「はい/いいえ」のルートに分岐させることができます。たとえば「金額が10万円を超えたら承認を依頼」など。

Apply to Each(各項目に対して)

複数のデータ(配列やリスト)に対して、繰り返し同じ処理を行いたい場合に使います。

Do Until(指定条件になるまで繰り返す)

特定の条件が満たされるまでループを続ける構文です。ループ回数制限などの設定も可能です。


データ操作系アクション

変数を初期化・設定・増加

  • 変数を初期化する
    数値、文字列、配列などを初期化して、後続アクションで利用。
  • 変数の値を設定する
    動的に値を上書きできます。
  • 変数に追加・削除する
    リスト形式の変数に値を加えるなど、動的処理が可能です。

式(Expression)を使った操作

  • concat():文字列結合
  • addDays():日付の加算
  • length():配列の長さ確認
  • substring():文字列の一部抽出
    など、関数を使ってデータを加工できます。

承認フローに関するアクション

承認の作成(Start and wait for an approval)

承認フローの開始と待機をセットにした便利なアクション。承認が「承認/却下」された後の処理をフローで制御できます。

承認のキャンセル

途中でキャンセルが必要な場合には、IDを指定して承認を中断できます。


時間に関するアクション

Delay(一定時間待つ)

指定した秒数・分数だけ処理を停止し、次のアクションへ進みます。

スケジュールトリガーと組み合わせた処理

たとえば「毎日朝9時にメールを送信」などの定時処理と組み合わせると便利です。


SharePoint・Teamsなどとの連携アクション

SharePoint:リストアイテムの作成・更新・取得

SharePointとの連携では、リストへのアイテム追加や更新・削除が可能です。

Microsoft Teams:チャネルへのメッセージ投稿・ユーザーの取得

Teamsの通知や自動投稿にもPower Automateのアクションは活用できます。


エラー処理系アクション

スコープ(Scope)+構造化エラー処理

処理全体を「スコープ」にまとめ、成功・失敗・キャンセルに応じた分岐が可能です。

失敗時にリトライするアクション設定

各アクションには「再試行ポリシー(Retry policy)」が設定でき、一定回数の再試行も可能です。


カスタムコネクタやPremiumアクションとは?

Power Automateには「Premiumアクション」と呼ばれる、特定の有料プランでのみ使用可能なアクションがあります。たとえば:

  • Dataverse(旧:Common Data Service)
  • Salesforceとの連携
  • SQL Server など

また、自分でAPI連携を設定できる「カスタムコネクタ」も用意されており、より高度な自動化が可能です。


まとめ|アクションを理解すれば自動化の幅が広がる

Power Automateのアクションは非常に多彩で、日常の業務を大きく効率化してくれます。特に通知・データ操作・条件分岐などの基本アクションを押さえておけば、ほとんどのフロー構築が可能になります。はじめはシンプルなフローから始め、徐々に複雑な処理やPremiumコネクタも活用して、自分だけの業務自動化を実現しましょう。

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