VBAでフォルダ選択ダイアログを表示する方法と実用例

Excel VBAを活用すると、さまざまな自動化処理を実現できます。その中でも、フォルダを選択する機能は、ファイルの読み込み処理や、保存先の指定などで特に役立ちます。この記事では、VBAでフォルダを選択する方法について、初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。実際に使えるコード例や注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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Shell.Applicationを使ったフォルダ選択方法

VBAでフォルダを選択するには、いくつかの方法がありますが、最も簡単なのが「Shell.Application」オブジェクトを使う方法です。以下のように記述します。

Sub フォルダを選択する方法1()
    Dim shellApp As Object
    Dim selectedFolder As Object
    
    Set shellApp = CreateObject("Shell.Application")
    Set selectedFolder = shellApp.BrowseForFolder(0, "フォルダを選択してください", 0)
    
    If Not selectedFolder Is Nothing Then
        MsgBox "選択されたフォルダのパスは：" & selectedFolder.Items().Item().Path
    Else
        MsgBox "キャンセルされました"
    End If
End Sub

このコードでは、Windowsの標準的なフォルダ選択ダイアログを表示します。選択されたフォルダのパスは、selectedFolder.Items().Item().Pathで取得可能です。

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FileDialogを使った方法（Excel限定）

Excel VBAでは「Application.FileDialog」も利用できます。こちらはより簡潔に記述でき、Excelに特化したアプローチです。

Sub フォルダを選択する方法2()
    Dim fd As FileDialog
    Dim folderPath As String
    
    Set fd = Application.FileDialog(msoFileDialogFolderPicker)
    
    With fd
        .Title = "フォルダを選択してください"
        .AllowMultiSelect = False
        If .Show = -1 Then
            folderPath = .SelectedItems(1)
            MsgBox "選択されたフォルダ：" & folderPath
        Else
            MsgBox "キャンセルされました"
        End If
    End With
End Sub

この方法では、フォルダだけを選択できるダイアログが表示され、選択されたパスを変数に格納できます。シンプルで扱いやすいコードなので、Excelを対象としたマクロでは非常におすすめです。

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各方法の違いと選び方

方法	特徴	利用環境
Shell.Application	汎用的。全Officeアプリで使える	Excel、Word、Accessなど
FileDialog	Excel専用。コードが簡潔	Excel VBAのみ

Officeアプリケーションごとの特性に合わせて、適切な方法を選ぶと良いでしょう。汎用性を求める場合はShell.Application、ExcelだけならFileDialogが効率的です。

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フォルダパスをセルに書き込む例

選択したフォルダのパスをExcelシートのセルに書き込むことで、後続の処理に利用できます。以下はその例です。

Sub フォルダパスをセルに書き込む()
    Dim fd As FileDialog
    Dim folderPath As String
    
    Set fd = Application.FileDialog(msoFileDialogFolderPicker)
    
    With fd
        .Title = "保存先フォルダを選択してください"
        .AllowMultiSelect = False
        If .Show = -1 Then
            folderPath = .SelectedItems(1)
            Range("A1").Value = folderPath
        Else
            MsgBox "選択がキャンセルされました"
        End If
    End With
End Sub

このようにして、ユーザーに選ばせたフォルダのパスを、セルに反映させて保存処理やログ記録などに応用できます。

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応用例：選択フォルダ内のファイル一覧取得

選択したフォルダ内のすべてのファイル名を一覧で取得するには、以下のようなコードが便利です。

Sub フォルダ内のファイル一覧取得()
    Dim fd As FileDialog
    Dim folderPath As String
    Dim fileName As String
    Dim row As Long
    
    Set fd = Application.FileDialog(msoFileDialogFolderPicker)
    
    If fd.Show = -1 Then
        folderPath = fd.SelectedItems(1)
        If Right(folderPath, 1) <> "\" Then folderPath = folderPath & "\"
        
        fileName = Dir(folderPath & "*.*")
        row = 1
        
        Do While fileName <> ""
            Cells(row, 1).Value = fileName
            row = row + 1
            fileName = Dir
        Loop
        
        MsgBox "ファイル一覧を取得しました。"
    Else
        MsgBox "選択がキャンセルされました"
    End If
End Sub

このコードは、指定したフォルダにあるすべてのファイル名を、シートのA列に順番に出力します。ファイル整理や分析などに応用できる便利なコードです。

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フォルダ選択の注意点とヒント

• ダイアログはユーザー操作が必要：完全な自動処理ではなく、選択はユーザーが手動で行う必要があります。無人処理には不向きです。
• 日本語パスに注意：一部の古いマクロでは、日本語パスの処理でエラーになることもあるため、文字コードの扱いに注意しましょう。
• キャンセル対応は必須：ユーザーが「キャンセル」を押すケースを考慮し、必ず条件分岐を設けることが大切です。

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まとめ

VBAでフォルダ選択ダイアログを表示する方法は、マクロのユーザー操作を補助し、より柔軟な処理を可能にします。今回紹介した2つの方法（Shell.ApplicationとFileDialog）は、どちらも簡単に導入できます。用途や使用するアプリケーションに応じて使い分け、実用的なマクロを作成していきましょう。