Excelを使ってデータを扱っていると、「どの値が一番小さいのか?」を知りたい場面は多々あります。
そんなときに役立つのが、MIN関数です。MIN関数を使えば、複数の数値の中から最小値を一瞬で見つけることができます。
この記事では、MIN関数の基本的な使い方から、実務で役立つ応用例までを丁寧に解説します。
関数初心者の方にもわかりやすく構成していますので、ぜひ最後までご覧ください。
MIN関数は、指定した数値の中から最も小さい値(最小値)を返す関数です。
=MIN(数値1, [数値2], ...)
=MIN(10, 5, 8)
この式では「5」が最小値なので、結果は「5」と表示されます。
=MIN(A1:A5)
A1~A5の中で一番小さい数値が表示されます。
MIN関数の使いどころは非常に多くあります。ここでは、代表的な使用例をご紹介します。
例えば、1週間分の売上データがA2:A8にある場合、次のように入力します。
=MIN(A2:A8)
これで1週間の中で最も低い売上額を一瞬で見つけられます。
生徒のテスト点数がB列に並んでいるとき、最も低い点数を求めるにはこうします。
=MIN(B2:B31)
MIN関数は日付にも対応しています。日付の最小値は「一番古い日」になります。
=MIN(C2:C10)
この式は、指定された範囲内で一番早い日付を返してくれます。
MIN関数は便利ですが、正しく使わないとエラーになる場合もあります。代表的な注意点を紹介します。
MIN関数は基本的に数値と日付しか認識しません。
範囲内に「文字列」が含まれていると、正しく動作しないことがあります。
対処法:数値だけの列を指定する、またはデータを整形しておく。
空白セルがあると、MIN関数はそれを無視します。
ただし、すべてのセルが空白だと、結果は「0」になります。これは意図しない動作になる場合があります。
対処法:IF関数などと組み合わせて、空白セルを除外する。
MIN関数は、IF関数などの条件付き関数と組み合わせることで、さらに実用的になります。
「東京支店の売上だけを見て、その中で最小値を出したい」といった場合、配列数式や**MINIFS関数(Excel 2019以降)**が使えます。
=MINIFS(B2:B10, A2:A10, "東京")
=MIN(IF(A2:A10="東京", B2:B10))
この場合、Ctrl + Shift + Enterで入力する必要があります。
MIN関数と一緒に使うと便利な関数もご紹介します。
指定された順位の小さい値を取り出せる関数です。
=SMALL(A1:A10, 2) → 2番目に小さい値
条件付きでMINを使いたい場合に便利です。
=MIN(IF(A2:A10>0, A2:A10))
→ 0より大きい値だけを対象に最小値を計算
最小値を持つセルの「対応する情報」を取り出す場合に使います。
=INDEX(C2:C10, MATCH(MIN(B2:B10), B2:B10, 0))
→ B列の最小値に該当するC列の値(例:名前など)を取り出す
MIN関数はシンプルながら、業務の効率化にとても役立つ関数です。以下のような場面で活躍します。
単純な最小値だけでなく、条件付きでの最小値を求める場面でも活躍します。
MIN関数は、Excelの中でも特に基本的で汎用性の高い関数です。
使い方を覚えておけば、日々の業務や分析作業がぐっと楽になります。
ポイントを振り返ると以下の通りです:
ぜひ実際にExcelで試して、データ分析に役立ててください。