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無料の3D CADソフト「FreeCAD」のインストール手順・初期設定・使い方を徹底解説

FreeCADは、完全無料で使えるオープンソースの3D CADソフトウェアです。機械部品の設計から建築モデリングまで、幅広い用途に対応しています。本記事では、FreeCADのダウンロードからインストール、初期設定、そして基本的な操作方法までをわかりやすく解説します。はじめて3D CADに挑戦する方でも、この記事を読めばFreeCADを使いこなすための基礎が身につきます。

FreeCADとは?その特徴と魅力

FreeCADは、2002年に開発が始まったパラメトリック3Dモデラーです。オープンソースソフトウェアとして無料で提供されており、Windows・Mac・Linuxに対応しています。FreeCADの最大の特徴は「パラメトリックモデリング」に対応していることです。パラメトリックモデリングとは、寸法や形状のパラメータ(数値)を変更することで、モデル全体を自動的に更新できる設計手法です。これにより、設計変更が非常に効率的になります。

FreeCADには多数のワークベンチ(作業環境)が用意されており、目的に応じて使い分けることができます。「Part Design」ワークベンチはソリッドの3Dモデルを作成するための基本的な環境です。「Sketcher」ワークベンチは2Dスケッチを描くための環境で、Part Designと組み合わせて使います。「TechDraw」ワークベンチは3Dモデルから技術図面を作成します。「Mesh Design」ワークベンチはメッシュデータの編集に使用します。これだけ豊富な機能が無料で使えるのは、FreeCADの大きな魅力です。

FreeCADのシステム要件と対応OS

FreeCADをインストールする前に、お使いのパソコンがシステム要件を満たしているか確認しましょう。FreeCADのバージョン1.x系では以下のシステム要件が推奨されています。対応OSはWindows 10以降(64ビット)、macOS 10.12以降、Linux各種ディストリビューションです。プロセッサはIntel/AMD 64ビット、メモリは最低4GB(推奨8GB以上)、ストレージは1GB以上の空き容量、グラフィックスはOpenGL 2.0対応のグラフィックスカードが必要です。これらの要件を満たしていれば、スムーズにFreeCADを動作させることができます。

FreeCADのダウンロード方法

まず、FreeCADの公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

FreeCAD: あなたのための 3D パラメトリック・モデラー
FreeCAD, the open source 3D parametric modeler
FreeCAD公式サイトのダウンロードページ。Windows・Mac・Linuxの各インストーラーが用意されています。

FreeCADの公式サイト(freecad.org)にアクセスし、ダウンロードページに移動します。Windows用、Mac用、Linux用のダウンロードリンクが表示されます。今回はWindows版をダウンロードします。最新の安定版リリースを選択することをおすすめします。ファイルサイズは約500MB程度あるため、ダウンロードには数分かかる場合があります。ダウンロードが完了したら、インストールに進みましょう。

FreeCADのインストール手順

ダウンロードが完了したら、インストールを開始します。

ダウンロードフォルダに保存されたFreeCADのインストーラーファイル(約495MB)

ダウンロードフォルダを開くと、「FreeCAD_1.1.4-Windows-x86_64-py311-installer.exe」というファイルが保存されています。このファイルをダブルクリックしてインストーラーを起動します。セキュリティの警告が表示された場合は、「実行」または「許可」をクリックして進めます。

インストーラーが起動すると、セットアップウィザードが表示されます。「次へ」をクリックして画面の指示に従って進めていきます。使用許諾契約の確認画面では、内容を確認して「同意する」を選択します。インストール先フォルダは通常デフォルトのままで問題ありません。

スタートメニューに作成するフォルダ名を指定する画面。デフォルトのままで問題ありません。

「スタートメニューフォルダーを選択してください」という画面が表示されます。スタートメニューに作成するフォルダ名を指定する画面です。デフォルトでは「FreeCAD 1.1」と表示されており、通常はそのままで問題ありません。「インストール」ボタンをクリックするとインストールが開始されます。

インストール中の進捗バー。数分かかる場合があります。

インストールの進捗バーが表示され、ファイルのコピーが行われます。インストールには数分かかる場合があります。この間はパソコンを使用中のまま待ちましょう。インストール中はウィンドウを閉じないように注意してください。

インストールが100%完了した状態。完了ボタンをクリックして閉じます。

インストールが100%完了すると、インストール完了の画面が表示されます。「完了」ボタンをクリックしてインストーラーを閉じます。インストールが完了したら、デスクトップにFreeCADのショートカットが作成されています。ダブルクリックしてFreeCADを起動しましょう。

FreeCADの初期設定

FreeCADを初めて起動すると、スタート画面が表示されます。英語表示のままになっている場合は、まず日本語化の設定を行いましょう。メニューバーの「Edit(編集)」から「Preferences(設定)」を選択します。設定画面が開いたら、左側のメニューから「General(一般)」を選択し、「Language(言語)」の項目から「Japanese(ja)」を選択して「OK」をクリックします。その後、FreeCADを再起動すると、インターフェースが日本語に切り替わります。

次に、単位系の設定を確認しましょう。FreeCADでは、ミリメートル(mm)、インチ(in)など様々な単位系に対応しています。機械設計ではミリメートル、建築設計ではメートルを使うことが多いです。設定は「編集」メニューの「基本設定」から「単位」タブで変更できます。日本国内では主にミリメートルを使うことが多いので、「メートル法、小単位」に設定しておくとよいでしょう。

自動保存の設定も重要です。作業中にソフトが予期せず終了してもデータを失わないよう、「編集」の「基本設定」から「一般」タブの「自動保存」を有効にしておくことをおすすめします。自動保存の間隔は5〜15分が目安です。

FreeCADの基本的な操作方法

FreeCADの3Dビューの操作方法を覚えましょう。マウスホイールを回すと拡大・縮小ができます。マウスホイールを押しながらドラッグすると、ビューをパン(平行移動)できます。マウスの右ボタンを押しながらドラッグすると、ビューを回転させることができます。

ナビゲーションスタイルは、初期設定では「CAD」スタイルになっています。Blenderなど他のソフトを使い慣れている方は、設定からナビゲーションスタイルを変更することもできます。「編集」の「基本設定」から「表示」タブの「3Dナビゲーション」で変更できます。

ワークベンチの切り替えは、画面上部のドロップダウンメニューから行います。「Part Design」「Sketcher」「TechDraw」など、目的に応じたワークベンチを選択します。ワークベンチを切り替えると、ツールバーのアイコンやメニューが変化します。

最初の3Dモデルを作成する(基本手順)

ここでは、簡単な直方体を作成してみましょう。まず、ワークベンチのドロップダウンから「Part Design」を選択します。次に「ファイル」から「新規作成」でプロジェクトを始めます。左側のモデルツリーで「Body(ボディ)」を作成し、「スケッチを作成」をクリックして作業平面(XY平面)を選択します。

Sketcherが開いたら、「矩形」ツールを使って四角形を描きます。四角形を描いたら、「拘束条件」ツールを使って寸法を指定します。たとえば、幅50mm、高さ50mmという寸法を指定します。スケッチを閉じたら、「押し出し」ツールを使って3Dモデルを作成します。押し出し量(厚さ)を入力し、OKをクリックすると直方体が完成します。このように、2Dスケッチを3Dに変換するというフローがFreeCADの基本的なモデリング手順です。

FreeCADでよく使う機能

FreeCADで頻繁に使用される機能をいくつか紹介します。「フィレット」は、エッジ(辺)に丸みをつける機能です。Part Designワークベンチの「フィレット」ツールを使うと、指定したエッジに丸みをつけることができます。プロダクトデザインでよく使われる機能です。

「ポケット」は、既存のソリッドから形状を削除する機能です。スケッチを描いて「ポケット」ツールを適用すると、スケッチの形状分だけソリッドから素材が取り除かれます。ボルト穴などを作成する際に使います。「パッド(押し出し)」と「ポケット(くり抜き)」の組み合わせが、Part Designの基本的な操作です。

「パターン(Array)」は、同じ形状を等間隔に複数配置する機能です。直線パターン、円形パターンなどが用意されています。ネジ穴を複数配置する際に便利です。また、「ミラー」機能を使うと、作成した形状を鏡面対称にコピーすることができます。左右対称の形状を設計する際に効率的です。

3DモデルをSTLファイルとしてエクスポートする方法

作成した3Dモデルを3Dプリント用のSTLファイルとして保存する方法を説明します。FreeCADでモデルを完成させたら、「ファイル」メニューの「エクスポート」を選択します。ファイル形式のドロップダウンから「STL Mesh」を選択し、保存先とファイル名を指定して「保存」をクリックします。

STLファイルとして保存されたファイルは、CuraやPrusaSlicerなどのスライサーソフトに読み込んで3Dプリントに使用することができます。またSTL以外にも、STEP(.step)形式でエクスポートすることで、AutoCADやSolidWorksなど他のCADソフトとデータをやり取りすることができます。

まとめ

FreeCADは、完全無料で利用できる高機能な3D CADソフトウェアです。今回解説したように、ダウンロードからインストールまでの手順は比較的シンプルで、初心者でも簡単に始めることができます。初期設定で日本語化や単位系の設定を行えば、より使いやすい環境を整えることができます。

基本的な操作を覚えて、まずは簡単な形状から3Dモデリングに挑戦してみましょう。FreeCADは日々アップデートが続いており、機能も充実してきています。3Dプリントや機械設計、建築モデリングなど、様々な用途でFreeCADを活用してみてください。無料とは思えないほど高機能なFreeCADを使いこなして、あなたのものづくりの幅を広げましょう。

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