Windowsのコマンドプロンプト(cmd)には、さまざまな便利なコマンドが用意されています。その中でも「echo」コマンドは、文字列の出力や環境変数の表示、バッチファイルでの制御に役立つ重要なコマンドです。
本記事では、echoコマンドの基本的な使い方から、オプション、応用例まで詳しく解説します。バッチファイルの作成やスクリプトの自動化にも役立つため、Windowsのコマンド操作を効率化したい方はぜひ参考にしてください。
echoコマンドは、コマンドプロンプトで文字列や変数の値を出力するために使用されるコマンドです。バッチファイルを作成する際にもよく利用され、メッセージの表示やデバッグに役立ちます。
cmdコピーする編集するecho [表示したい文字列]
このシンプルな構文を使って、画面に文字を表示できます。
例
echo Hello, World!
実行すると、「Hello, World!」と表示されます。
単純に文字列を表示する場合は、以下のように記述します。
echo これはテストです。
結果:
コピーする編集するこれはテストです。
環境変数を表示する場合は、変数名を%
で囲みます。
echo %USERNAME%
結果:(ユーザー名が「Taro」の場合)
Taro
空白行を出力するには、echo.
を使用します。
echo.
結果:
(空白行が表示される)
バッチファイルでコマンド自体を表示せずに実行するには、@echo off
を使います。
@echo off
echo こんにちは!
この場合、”echo こんにちは!” というコマンド自体は表示されず、「こんにちは!」のみが出力されます。
現在、echoが有効(ON)か無効(OFF)かを確認するには、以下のコマンドを実行します。
echo
結果:
ECHO is on.(またはECHOはオフです。)
^
を使うことで、リダイレクト記号(>
、|
など)を文字として出力できます。
echo ^> これは大なり記号です
結果:
> これは大なり記号です
以下の内容をtest.bat
として保存すると、バッチファイル実行時にメッセージが表示されます。
@echo off
echo こんにちは、バッチファイルです!
pause
ログインユーザー名を含めたメッセージを表示する場合
@echo off
echo こんにちは、%USERNAME% さん!
pause
結果:(ユーザー名がTaroの場合)
コピーする編集するこんにちは、Taro さん!
バッチファイルで日付と時刻を表示する方法
@echo off
echo 今日の日付: %DATE%
echo 現在の時刻: %TIME%
pause
結果:(実行時の日時が2025年3月8日 14:30:00 の場合)
今日の日付: 2025/03/08
現在の時刻: 14:30:00.12
コマンドの出力をファイルに保存する場合、リダイレクト(>
)を使います。
@echo off
echo スクリプトが実行されました。 > log.txt
実行後、log.txt
に「スクリプトが実行されました。」が記録されます。
既存のファイルに追加記録するには、>>
を使います。
@echo off
echo %DATE% %TIME% - スクリプト実行 >> log.txt
実行すると、log.txt
に日時つきのログが追加されます。
Windowsのechoコマンドは、単純なメッセージ表示から環境変数の出力、ログの作成まで幅広く活用できます。特にバッチファイルの作成時には不可欠なコマンドであり、スクリプトのデバッグや情報表示に役立ちます。
今回紹介した基本の使い方や応用例を参考に、コマンドプロンプトやバッチファイルを活用してみてください。