Windowsの管理を効率化する方法の一つに、バッチファイルを活用したコマンド操作があります。その中でも wmic
(Windows Management Instrumentation Command-line)コマンドは、システム情報の取得や管理タスクの自動化に役立つ強力なツールです。本記事では、wmic
の基本的な使い方から、便利な実用例までを詳しく解説します。
wmic
は、WindowsのWMI(Windows Management Instrumentation)をコマンドラインで操作できるツールです。これを使うことで、システム情報の取得やプロセス管理、ネットワーク設定の確認などが簡単に実行できます。
wmic
を利用するには、コマンドプロンプトを管理者権限で開き、以下のように入力します。
wmic
または、1回限りのコマンドを実行する場合は、
wmic コマンド
の形式で直接入力することもできます。
wmic
を使うと、PCの基本情報を取得できます。
wmic os get caption, version, osarchitecture
このコマンドを実行すると、
wmic bios get serialnumber
PCのシリアル番号を簡単に取得できます。PC管理や資産管理に便利です。
wmic product get name,version
このコマンドで、インストールされているアプリケーションのリストとそのバージョンを表示できます。
wmic diskdrive get caption, size, status
ディスクの状態やサイズを確認することができます。
wmic nicconfig where IPEnabled=true get Description,IPAddress
有効なネットワークインターフェースのIPアドレスを取得できます。
wmic path Win32_Battery get EstimatedChargeRemaining
ノートPCのバッテリー残量を数値で取得できます。
wmic process get name,processid,priority
現在実行中のプロセス情報を取得し、不要なプロセスを特定するのに役立ちます。
wmic process where name="notepad.exe" call terminate
指定したプロセス(この例では notepad.exe
)を終了させることができます。
wmic /node:"リモートPC名" os get caption, version
ネットワーク内の別のPCのOS情報を取得することができます。
wmic
は Windows 11 では非推奨となり、一部の機能が PowerShell
に移行されています。例えば、Get-WmiObject
や Get-CimInstance
を使用すると、同様の情報を取得できます。
Get-WmiObject Win32_BIOS | Select-Object SerialNumber
Get-WmiObject Win32_Product | Select-Object Name, Version
wmic
は、Windowsの詳細な情報を取得したり、プロセス管理を行ったりするための便利なコマンドです。しかし、Windows 11 以降では非推奨となり、PowerShellの Get-WmiObject
や Get-CimInstance
の利用が推奨されています。まだ wmic
が利用可能な環境では、シンプルなバッチ処理の自動化に活用できるので、ぜひ試してみてください。