Windows11を使っていると、Cドライブの容量が不足したり、データとシステムを分けて管理したくなることがあります。そんなときに役立つのが「パーティションの分割」です。パーティションとは、1つのハードディスクを複数の領域に区切ることで、データ管理を効率化したり、トラブル時のリスクを減らしたりする効果があります。この記事では、Windows11でパーティションを分割する手順を初心者でも分かりやすく解説し、さらに注意点やトラブル防止のポイントについても詳しく紹介します。
パーティションとは何か?
パーティションとは、ハードディスクやSSDの中を仮想的に区切った領域のことを指します。たとえば、1TBのディスクを500GBずつに分ければ「Cドライブ」と「Dドライブ」に分割して利用できます。
主なメリット
- データとシステムを分けられる:OSと個人データを別々に保存することで、再インストール時のデータ消失を防ぎやすい。
- バックアップがしやすい:重要なデータを専用ドライブにまとめておけば効率的。
- 用途ごとの管理:仕事用とプライベート用でフォルダを分けるよりも明確に管理できる。
Windows11でパーティションを分割する準備
パーティションの操作はシステムに大きな影響を与えるため、事前準備が重要です。
- バックアップを取る
ディスクの分割作業で誤ってデータを削除する可能性があるため、外付けHDDやクラウドに重要データを保存しましょう。 - ディスクの空き容量を確認
分割するためには十分な空き容量が必要です。容量が不足している場合は不要なファイルを削除するか、別のストレージに移動してください。 - 管理者権限のアカウントでログイン
ディスクの管理は管理者権限がないと実行できません。
パーティションを分割する手順(ディスクの管理ツールを使用)
ステップ1:ディスクの管理を開く
- 「スタート」ボタンを右クリック。
- 表示されたメニューから「ディスクの管理」を選択。
ステップ2:縮小するドライブを選ぶ
- Cドライブなど、分割したいドライブを右クリック。
- 「ボリュームの縮小」を選択。
ステップ3:縮小するサイズを指定
- 表示されるダイアログに、縮小できる最大容量が表示されます。
- 作成したい新しいパーティションのサイズをMB単位で入力し、「縮小」をクリック。
ステップ4:未割り当て領域を新しいパーティションにする
- 「未割り当て」と表示された領域を右クリック。
- 「新しいシンプルボリューム」を選択。
- ウィザードに従い、サイズ・ドライブ文字・フォーマット形式(NTFS推奨)を設定。
これで新しいパーティションが完成します。
コマンドプロンプトやPowerShellを使った方法
上級者向けに、コマンドラインからの操作も可能です。
diskpartを利用する例
- 管理者としてコマンドプロンプトを開く
- 以下のコマンドを入力:
diskpart
list disk
select disk 0
list partition
shrink desired=50000
create partition primary size=50000
format fs=ntfs quick
assign letter=E
exit
これで50GBの新しいパーティション(Eドライブ)が作成されます。
パーティション分割時の注意点
- 容量を割りすぎない
Cドライブの空きが少なくなると、Windowsアップデートやアプリのインストールに支障をきたします。 - SSDの寿命に注意
頻繁なパーティション操作はSSDに負担をかける可能性があります。最小限の操作にとどめましょう。 - システム予約領域は操作しない
「システムで予約済み」と表示される領域は、Windowsが起動に使うため削除や変更は厳禁です。
よくあるトラブルと対処法
- 縮小できるサイズが小さい
→ デフラグや不要ファイル削除で改善する場合があります。 - 未割り当て領域が作成できない
→ GPT形式のディスクでパーティション数の上限に達している可能性があります。 - 操作後にPCが起動しない
→ 誤ってシステム領域を削除している可能性があります。リカバリメディアで修復を試みましょう。
まとめ
Windows11でのパーティション分割は「ディスクの管理」ツールを使えば初心者でも比較的簡単に行えます。ただし、操作を誤るとデータ消失やシステム障害につながるため、必ずバックアップを取ってから作業しましょう。効率的なデータ管理やトラブル対策のために、パーティションを正しく活用してみてください。