Linuxでは、さまざまなデバイス情報を取得できるシステムファイルが用意されています。これらのファイルを利用することで、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク、接続デバイスなどの詳細な情報を確認できます。
本記事では、Linuxのデバイス情報を確認するための主なファイルと、それらを活用するコマンドについて詳しく解説します。サーバー管理やトラブルシューティングに役立つ知識となるため、ぜひ参考にしてください。
Linuxでは、カーネルがデバイス情報を管理し、/proc ディレクトリを通じてさまざまなシステム情報を提供します。このディレクトリ内のファイルを調べることで、現在のハードウェアやシステムの状態を簡単に把握できます。
/proc/cpuinfo
には、CPUの詳細情報が記載されています。以下のコマンドで内容を確認できます。
cat /proc/cpuinfo
このファイルには、以下のような情報が含まれています。
特定の情報だけを取得する場合は、grep
を活用できます。
grep "model name" /proc/cpuinfo
システムのメモリ状況を確認するには、/proc/meminfo
を使用します。
cat /proc/meminfo
このファイルには以下のような情報が含まれています。
メモリの総容量と使用可能な容量だけを表示する場合は、以下のコマンドを使用します。
grep -E "MemTotal|MemFree" /proc/meminfo
また、free
コマンドを使えば、より見やすい形式でメモリ情報を取得できます。
free -h
/sys ディレクトリには、Linuxカーネルが提供するデバイスやシステム情報が格納されています。
接続されているストレージデバイス(HDDやSSD)を確認するには、/sys/block/
を参照します。
ls /sys/block/
ここには、システムに接続されたディスクデバイス(例:sda
、nvme0n1
)が表示されます。各デバイスの詳細情報は /sys/block/<デバイス名>/
に格納されています。
例えば、ディスクのサイズを確認する場合は以下のコマンドを実行します。
cat /sys/block/sda/size
また、lsblk
コマンドでもデバイスの詳細情報を取得できます。
lsblk
ネットワークインターフェースの情報を確認するには、/sys/class/net/
ディレクトリを参照します。
ls /sys/class/net/
上記のコマンドを実行すると、利用可能なネットワークインターフェース(eth0
、wlan0
など)の一覧が表示されます。特定のデバイスの情報を取得するには、以下のようにします。
cat /sys/class/net/eth0/address # MACアドレスの確認
cat /sys/class/net/eth0/operstate # 接続状態の確認
また、ip
コマンドを使えば、より詳細なネットワーク情報を取得できます。
ip addr show
システムに関する詳細な情報を簡単に取得できる便利なコマンドもあります。
以下のコマンドを使えば、特定のデバイス情報を効率的に取得できます。
コマンド | 説明 |
---|---|
lsblk | ブロックデバイスの一覧を表示 |
df -h | ディスク使用状況を表示 |
du -sh /path | 指定フォルダの使用容量を表示 |
lsusb | USBデバイスの一覧を表示 |
lspci | PCIデバイスの一覧を表示 |
dmidecode | システムハードウェア情報を取得 |
hwinfo | 詳細なハードウェア情報を表示 |
例えば、PCIデバイスの一覧を表示するには以下のようにします。
lspci
また、USBデバイスの一覧を取得するには以下のコマンドを使います。
lsusb
Linuxには、システムのデバイス情報を確認するための多くのファイルとコマンドが用意されています。
システム管理やトラブルシューティングに役立つので、ぜひ活用してください。