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Rocky Linux 8.8で構築する!Squidを使ったプロキシサーバー設定完全ガイド

企業や家庭内ネットワークでのインターネットアクセス制御やキャッシュ機能の活用には、プロキシサーバーの導入が有効です。特に、Linux環境でのプロキシサーバー構築には「Squid」が広く利用されています。本記事では、Rocky Linux 8.8環境において、Squidを用いたプロキシサーバーの構築方法を詳しく解説します。設定前に必要な準備から、squid.confの具体的な設定例、実運用に向けたポイントまで、初めての方でも分かりやすく進められる内容となっています。それでは、さっそく始めましょう!

1. Rocky Linux 8.8でのプロキシサーバー構築の準備

Rocky Linux 8.8でプロキシサーバーを構築するにあたり、まずは必要なパッケージや設定を事前に整える必要があります。以下の手順に沿って準備を進めていきましょう。

1.1 サーバーのアップデート

sudo dnf update -y

まず、システムを最新の状態に保つために、すべてのパッケージをアップデートします。

1.2 Squidのインストール

sudo dnf install squid -y

Squidは、プロキシサーバーとして非常に安定しており、キャッシュ機能も充実しています。

1.3 Squidサービスの自動起動設定

sudo systemctl enable squid
sudo systemctl start squid

サービスを有効化し、サーバー起動時に自動でSquidが起動するように設定します。


2. squid.conf編集前に実施しておく設定

2.1 SELinuxの設定 Rocky LinuxはデフォルトでSELinuxが有効になっています。必要に応じて、以下の設定を行います。

sudo setsebool -P squid_connect_any 1

これにより、Squidが外部への接続を許可されます。

2.2 Firewallの設定 プロキシサーバーとして利用するポート(通常は3128番)を許可します。

sudo firewall-cmd --permanent --add-service=squid
sudo firewall-cmd --reload

2.3 必要なディレクトリの作成と権限設定 キャッシュディレクトリを作成し、適切な権限を設定します。

sudo mkdir -p /var/spool/squid
sudo chown -R squid:squid /var/spool/squid
sudo squid -z

3. squid.confの設定例

/etc/squid/squid.confを編集します。

sudo vi /etc/squid/squid.conf

設定例は以下の通りです。

confコピーする編集する# Squid 基本設定
http_port 3128

# キャッシュの設定
cache_dir ufs /var/spool/squid 1000 16 256
cache_mem 256 MB
maximum_object_size 50 MB
minimum_object_size 0 KB

# アクセス制御
acl localnet src 192.168.1.0/24  # ローカルネットワークを許可
http_access allow localnet
http_access deny all

# ログの設定
access_log /var/log/squid/access.log squid
cache_log /var/log/squid/cache.log
cache_store_log none

# DNS設定
dns_nameservers 8.8.8.8 8.8.4.4

# その他の最適化設定
refresh_pattern ^ftp: 1440 20% 10080
refresh_pattern ^gopher: 1440 0% 1440
refresh_pattern -i (/cgi-bin/|\?) 0 0% 0
refresh_pattern . 0 20% 4320

設定後、Squidを再起動します。

sudo systemctl restart squid

4. プロキシサーバーの動作確認

4.1 サービスステータスの確認

sudo systemctl status squid

4.2 ログファイルを確認

sudo tail -f /var/log/squid/access.log

クライアントがプロキシサーバー経由でアクセスしているかを確認できます。


5. クライアントPC側の設定

  • Windowsの場合: インターネットオプションからプロキシ設定を行います。
  • Linuxの場合: 環境変数http_proxyhttps_proxyを設定します。
export http_proxy="http://192.168.1.1:3128"
export https_proxy="http://192.168.1.1:3128"

6. トラブルシューティング

  • ポートが開いていない場合
sudo lsof -i :3128
  • アクセスが拒否される場合 /var/log/squid/access.logを確認し、ACL設定に問題がないか確認します。

まとめ

本記事では、Rocky Linux 8.8上でのSquidを使ったプロキシサーバー構築手順を解説しました。事前準備から設定ファイルの編集、実際の動作確認やトラブルシューティングまで網羅しています。これからプロキシサーバーを導入したい方や、社内ネットワークのアクセス管理を強化したい方にとって、役立つ情報を提供できれば幸いです。

ぜひ、本記事を参考に、快適かつ安全なネットワーク環境を構築してみてください!

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