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Pythonのappendの使い方と注意点まとめ

Pythonを使い始めた方にとって、リストの操作は非常に重要なスキルです。その中でも特に頻繁に使うのがappend()メソッドです。リストに要素を追加するためのこのシンプルなメソッドは、データの蓄積や繰り返し処理など、あらゆる場面で活躍します。本記事では、Pythonのappend()の基本的な使い方から応用例、よくあるエラーや注意点まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説していきます。この記事を読めば、append()の正しい使い方を身につけ、Pythonでのプログラミングがもっと楽しくなることでしょう。


append()とは何か?

append()は、Pythonのリスト型に対して使えるメソッドの一つで、「リストの末尾に要素を追加する」ために使われます。

fruits = ['apple', 'banana']
fruits.append('orange')
print(fruits) # ['apple', 'banana', 'orange']

このように、リストの末尾に1つの要素を簡単に追加できます。基本構文は以下のとおりです:

リスト名.append(追加したい要素)

基本的なappendの使い方

数値を追加する

numbers = [1, 2, 3]
numbers.append(4)
print(numbers) # [1, 2, 3, 4]

文字列を追加する

names = ['Taro', 'Hanako']
names.append('Jiro')
print(names) # ['Taro', 'Hanako', 'Jiro']

リストを追加する(注意点あり)

a = [1, 2]
b = [3, 4]
a.append(b)
print(a) # [1, 2, [3, 4]]

この場合、aの末尾にリストb全体が「1つの要素」として追加されます。個別に要素を追加したい場合は後述するextend()を使います。


appendとextendの違い

初心者が混乱しがちなのが、append()extend()の違いです。

a = [1, 2]
b = [3, 4]
a.append(b)
print(a) # [1, 2, [3, 4]] ← リストbがまるごと追加される

a = [1, 2]
a.extend(b)
print(a) # [1, 2, 3, 4] ← リストbの要素が個別に追加される

append()はリスト全体を1つの要素として追加
extend()は中身を展開して追加


ループとappendの組み合わせ

データを動的にリストに追加していくとき、forループとappend()は非常に便利です。

squares = []
for i in range(5):
squares.append(i * i)
print(squares) # [0, 1, 4, 9, 16]

処理結果を順次リストに格納することで、後で一括してデータを扱うことができます。


条件付きでappendする

even_numbers = []
for i in range(10):
if i % 2 == 0:
even_numbers.append(i)
print(even_numbers) # [0, 2, 4, 6, 8]

if文を組み合わせることで、条件を満たしたものだけを追加することが可能です。


オブジェクトや辞書をappendする

Pythonでは、辞書やオブジェクト(クラスのインスタンス)もリストに追加できます。

users = []
users.append({'name': 'Taro', 'age': 30})
users.append({'name': 'Hanako', 'age': 25})
print(users)
# [{'name': 'Taro', 'age': 30}, {'name': 'Hanako', 'age': 25}]

WebスクレイピングやAPIで取得したデータを扱う場面でよく使われます。


よくあるエラーと注意点

Noneが返ると思ってしまう

append()は値を返しません。リストに追加するだけで、何も返ってきません。

a = [1, 2, 3]
result = a.append(4)
print(result) # None

リスト自体を確認したい場合は、print(a)などで確認しましょう。


複数の値を一度に追加したいとき

a = [1, 2]
a.append(3, 4) # エラー:TypeError

このように、複数の引数を渡すことはできません。一つずつappend()するか、extend()を使いましょう。


appendの応用例:動的な入力をリストに格納

data = []
print("数字を入力してください(終了するにはq):")

while True:
val = input(">> ")
if val == 'q':
break
if val.isdigit():
data.append(int(val))

print("入力された数字一覧:", data)

このように、ユーザーの入力をリアルタイムでリストに追加することで、柔軟な処理が可能になります。


まとめ:appendはPythonの基礎中の基礎!

Pythonでリストを扱うなら、append()の使い方は必ずマスターすべきです。以下にポイントを整理しておきましょう。

  • append()はリストの末尾に1つの要素を追加
  • 追加されるのは「1つの要素」として認識される
  • リスト内にリストを追加する場合はそのままネストされる
  • 複数要素を一気に追加したい場合はextend()を使う
  • 戻り値はNoneなので注意

プログラムが複雑になるほど、append()の出番は増えていきます。この記事を参考に、自分のコードに活かしていってください!

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