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Salesforceと外部システムをつなぐには?API連携の基本と事例を徹底解説!

Salesforceは多機能なCRM(顧客関係管理)プラットフォームとして、営業やマーケティング、カスタマーサポートの現場で活用されています。ですが、企業活動においてSalesforceだけですべての業務を完結させるのは難しく、他の基幹システムやWebサービス、外部データベースとの連携が必要になる場面も多いでしょう。この記事では、Salesforceと外部システムを連携するための基本的な方法から、具体的なAPIの活用法、実際の連携事例までをわかりやすく解説します。これからSalesforce連携を検討している方にとって、実践的なヒントになるはずです。


Salesforce連携の必要性とは?

Salesforceは単体でも高機能なCRMプラットフォームですが、業務全体を効率化するには他システムとのデータ連携が不可欠です。たとえば、以下のようなケースが該当します。

  • 顧客データをERPや基幹システムと同期したい
  • ECサイトや予約システムと顧客情報をリアルタイムで連携したい
  • MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携し、リード情報を自動で引き渡したい

こうした課題を解決するために、SalesforceではAPIを中心とした柔軟な連携手段が用意されています。


Salesforce連携の方法(APIと非API)

Salesforceと外部システムをつなぐ方法は主に以下の2つに大別されます。

1. APIを用いた連携

Salesforceが提供するREST APIやSOAP APIを使って、他のシステムと双方向のデータ連携が可能です。たとえば、WebアプリケーションやモバイルアプリからSalesforceのレコードを操作するなど、プログラムベースで柔軟な統合が可能です。

代表的なAPIには以下のようなものがあります。

  • REST API:軽量なデータ交換が可能。モバイルやWebとの親和性が高い。
  • SOAP API:堅牢で複雑な処理にも対応。金融機関などでよく使われる。
  • Bulk API:大量データの一括処理に向いている。データ移行時などに活用される。
  • Streaming API:リアルタイムのイベント通知に使える。データ変更の即時反映などに適している。

2. 非API(ノーコード/ローコード)での連携

最近では、ノーコード・ローコードツールによってAPIの知識がなくてもSalesforceと連携できるようになっています。

代表的な連携ツール:

  • Salesforce Flow:Salesforce内のオートメーションツール。簡単な設定で外部システムとの連携が可能。
  • MuleSoft:Salesforce傘下の統合プラットフォーム。各種APIやクラウドと連携できる。
  • Zapier / Make(旧Integromat):Google SheetsやSlackなど外部SaaSとのノーコード連携に適している。

代表的なSalesforce連携事例

実際にどのようなシステムと連携しているのか、代表的な事例を紹介します。

事例1:Salesforce × 会計システム(freeeや弥生)

営業活動の結果、契約情報がSalesforceに登録されたら、自動的にfreeeや弥生に請求書データを連携するケース。API連携を使って、Salesforceの「商談」や「取引先責任者」オブジェクトのデータを会計システムへリアルタイムで送信します。

事例2:Salesforce × LINE連携

顧客とのコミュニケーションにLINEを利用している企業では、Salesforce上でLINEのやり取りを管理する連携が注目されています。たとえば、LINEのメッセージ履歴をSalesforceの「活動履歴」へ保存したり、SalesforceのワークフローからLINEで通知を送るなどの活用があります。

事例3:Salesforce × ECサイト(Shopify)

Shopifyで購入された顧客情報や注文データをSalesforceと連携し、顧客の購入履歴や売上データをCRMに統合します。これにより、営業活動やカスタマーサポートで顧客の全体像を把握することができるようになります。

事例4:Salesforce × メールマーケティング(Mailchimp)

MailchimpなどのMAツールと連携し、Salesforceのリードや取引先をターゲットにしたキャンペーンメールを送信します。キャンペーンの開封率やクリック率もSalesforceに記録されるため、営業との連携がスムーズになります。


Salesforce連携時の注意点

連携設計の際には以下のようなポイントに注意しましょう。

  • API利用制限の確認
    Salesforceは利用するAPIに制限(リクエスト数)があります。大量データを扱う際にはBulk APIを検討しましょう。
  • オブジェクト構造の把握
    Salesforceには標準オブジェクトとカスタムオブジェクトがあります。どのオブジェクトを対象にするのか明確にする必要があります。
  • エラーハンドリングの設計
    外部連携においては、通信障害や認証エラーなどが起こりえます。失敗時のリトライやログ出力の設計も重要です。
  • セキュリティ対応
    APIトークンの管理やOAuth2.0による認証、IP制限など、セキュリティを考慮した設計が不可欠です。

まとめ:Salesforce連携は業務の未来を変える

Salesforceを活用する上で、他のシステムとどう連携するかは非常に重要なテーマです。APIを活用すれば柔軟かつスケーラブルな連携が可能となり、ノーコードツールを活用すれば専門知識がなくても迅速な実装が実現します。連携設計の際は、要件定義とセキュリティ、運用保守まで見据えた構成を心がけましょう。

業務の自動化、顧客理解の深化、部門間連携の強化――Salesforce連携の工夫次第で、企業のDXは大きく進展します。あなたのビジネスにも、ぜひ連携のチカラを取り入れてみてください。

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