賃貸や購入を検討している際に、不動産会社から案内される「内見」。実際に物件を見てから判断できる貴重な機会ですが、予定が合わなかったり、興味がなくなったりして「断りたい」と思う場面も出てきます。とはいえ、相手は営業担当者ですから、無下に断るのは気が引けるもの。そこで本記事では、内見を断るときに使える丁寧な例文を紹介しつつ、失礼にならない断り方のコツを解説します。社会人として好印象を保ちながら、スムーズに断る方法を身につけましょう。
内見を断るときに気をつけるポイント
内見を断る場面は決して珍しくありません。しかし、断り方によっては「不誠実」と思われたり、次回以降のやり取りがスムーズにいかなくなることもあります。そこでまず、内見を断るときに気をつけたいポイントを整理しておきましょう。
- 早めに連絡する
ドタキャンは避けたいものです。予定が合わないと分かった段階で、すぐに連絡するのがマナーです。 - 理由を添える
「行けません」だけだと印象が良くありません。簡単で良いので理由を伝えると丁寧さが伝わります。 - 感謝の気持ちを伝える
案内の調整をしてくれたことへのお礼を一言添えると、誠実さが伝わります。 - 再調整の意思を示すか判断する
本当に別の日で見たい場合は「改めてお願いしたい」と伝えましょう。逆に興味がなくなった場合は、はっきりとお断りした方が互いに時間を無駄にしません。
内見を断る例文【予定が合わない場合】
もっともよくあるのが、仕事や私用で予定が合わなくなったケースです。この場合は「日程を改めたいのか」「今回は見送るのか」によって言い方を変えましょう。
- 日程を改めたい場合
「〇月〇日に予定していた内見ですが、仕事の都合で難しくなってしまいました。もし可能でしたら、別日で調整いただけますと幸いです。」 - 今回は見送る場合
「〇月〇日にご案内いただいていた内見ですが、急な予定が入り都合がつかなくなりました。今回は見送らせていただきます。せっかくご調整いただいたのに申し訳ありません。」
どちらにしても「申し訳ない」という気持ちを添えると誠意が伝わります。
内見を断る例文【物件に興味がなくなった場合】
内見を予約した後で、条件が合わないことに気づくケースもあります。不要な内見に参加してもお互いに時間の無駄ですから、正直に伝える方が誠実です。
- 条件が合わなかった場合
「ご提案いただいた物件ですが、条件を再度確認したところ希望と合わない部分がありました。そのため、今回の内見は辞退させていただきます。」 - 他の物件に決めた場合
「別の物件で契約を進めることになりましたので、今回の内見はキャンセルさせていただきます。ご対応いただき、誠にありがとうございました。」
このように率直に伝えると、不動産会社側も次回の提案に役立てることができます。
内見を断る例文【体調不良や急用の場合】
急な体調不良や家族の事情で断らざるを得ないこともあります。この場合は無理をせず、誠実に伝えるのが一番です。
- 体調不良の場合
「本日の内見ですが、体調不良のため外出が難しくなりました。直前のご連絡となり申し訳ありません。」 - 急用が入った場合
「急な所用が入り、本日の内見に伺えなくなってしまいました。せっかくご調整いただいたのに申し訳ありません。」
無理に理由を細かく説明する必要はありません。「体調不良」「急用」で十分伝わります。
内見を断る例文【もう探していない場合】
引っ越し自体を見送る、購入を保留にするなど、不動産探しそのものをやめることもあるでしょう。この場合もはっきり伝えることが大切です。
- 引っ越しをやめた場合
「諸事情により引っ越しを見送ることにしました。そのため、今後の内見も不要とさせていただきます。これまでご提案いただき、ありがとうございました。」 - 購入を保留にした場合
「検討しておりましたが、住宅購入を一旦見送ることにいたしました。内見のご提案をいただいていたところ恐縮ですが、今回は辞退させていただきます。」
営業担当者も無駄な提案を避けられるので、お互いにとってプラスです。
内見を断るときのメール・LINEマナー
断るときの手段としては「電話」「メール」「LINE」などがあります。特に最近はメールやLINEでのやり取りが主流になっていますが、それぞれに気をつけたいポイントがあります。
- メール
フォーマルに伝えたいときに有効です。件名は「内見キャンセルのご連絡」と明確にしましょう。 - LINE
やり取りがLINE中心なら、短文で構いません。「本日の内見ですが、体調不良のためキャンセルさせていただきます。直前のご連絡となり申し訳ありません。」のように簡潔で大丈夫です。 - 電話
直前のキャンセルは電話が望ましいです。文章よりも誠意が伝わりやすく、相手がすぐ対応できるからです。
内見を断った後のフォローが大切
断ること自体は失礼ではありませんが、その後のフォロー次第で印象は大きく変わります。
- 「また別の物件を紹介していただきたい」と思うなら、その意思をきちんと伝える。
- 「もう探していない」なら、はっきり伝えて相手の労力を減らす。
この誠実さが、今後の不動産会社との関係を円滑にしてくれます。
まとめ
内見を断るのは決して珍しいことではありません。ただし、断り方によって相手の印象は大きく変わります。
- 早めに連絡する
- 理由を添える
- 感謝の言葉を忘れない
この3点を意識すれば、失礼なくスムーズに断ることができます。今回紹介した例文を参考にしながら、自分の状況に合った表現を選んでみてください。誠実に対応すれば、不動産会社との関係を良好に保ちつつ、安心して住まい探しを進められるでしょう。