初盆は故人を偲び、親族や友人が集まる大切な法要です。参列いただいた方には「お返し(志)」をお渡しするのが一般的で、その際には感謝の気持ちを丁寧に伝える挨拶状を添えることが望ましいです。しかし、文面は弔事特有の言葉遣いやマナーがあり、どう書けば失礼がないか迷う方も多いでしょう。本記事では、初盆のお返しに添える挨拶状の書き方やマナー、使える例文をご紹介します。形式的になりすぎず、温かみのある言葉で感謝の気持ちを伝えるための参考にしてください。
初盆のお返しに添える挨拶状は、参列や供物、香典をいただいたことへの感謝を伝える重要な役割を持っています。法要後にお渡しする品物だけでは気持ちは十分に伝わりにくいため、挨拶状で具体的に感謝を表すことが大切です。
また、初盆は四十九日や一周忌と異なり、初めて故人の霊を迎える特別な法要です。そのため、挨拶状には「初盆を無事終えた報告」や「故人が喜んでいるであろう思い」などを添えるとより心がこもった印象になります。
挨拶状には以下の要素を盛り込むのが一般的です。
謹啓
このたびは亡き〇〇の初盆にあたり
ご多忙のところ遠路お運びいただき誠にありがとうございました
去る〇月〇日 無事に法要を相営みましたことをご報告申し上げます
故人も皆様のお心遣いをさぞ喜んでいることと存じます
本来であれば直接お目にかかりお礼申し上げるべきところ
略儀ながら書中をもちまして厚く御礼申し上げます
敬白
拝啓
残暑の候 皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます
このたびは亡き〇〇の初盆に際し ご丁重なるご香料ならびにご供物を賜り
誠にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日 無事に初盆の法要を相営むことができました
ここに心より感謝申し上げます
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます
敬具
謹啓
初盆に際しましてはご厚情あふれるお心遣いを賜り誠にありがとうございました
去る〇月〇日 無事に法要を終えさせていただきました
つきましては心ばかりの品をお贈り申し上げますのでご受納くださいませ
末筆ながら皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます
敬白
〇〇様
このたびは母〇〇の初盆にあたり温かいお心遣いをいただき本当にありがとうございました
おかげさまで〇月〇日に無事法要を終えることができました
皆様のお力添えに心より感謝しております
ささやかですがお礼の品をお送りいたしますのでどうぞお納めください
拝啓
初盆に際しご丁寧なお心遣いを賜り厚く御礼申し上げます
遠方よりのご供物 誠にありがとうございました
おかげさまで去る〇月〇日 滞りなく法要を終えることができました
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます
敬具
初盆のお返しに添える挨拶状は、品物以上に相手の心に残る感謝のメッセージです。弔事のマナーを守りつつ、参列やお心遣いへの感謝を具体的に記すことで、相手に誠意が伝わります。本記事の例文を参考に、あなたらしい言葉で感謝の気持ちを表現してみてください。