永代供養を行う際には、故人のご冥福を祈るだけでなく、ご遺族や関係者に向けて丁寧な挨拶状を送ることが一般的です。
挨拶状は、供養の経緯や感謝の気持ちを伝える大切な役割を持っています。
しかし「何を書けばよいのか」「格式はどの程度必要か」と悩まれる方も多いでしょう。
本記事では、永代供養の挨拶状を書く際の基本マナーと構成、そしてそのまま使える例文を複数ご紹介します。
初めての方でも安心して書けるよう、ポイントを押さえて解説していきます。
永代供養とは、寺院や霊園が一定期間または永続的に故人の供養を行う制度です。
後継者がいない場合や、遠方でお墓を管理できない場合に利用されることが多く、近年は選択する方が増えています。
一般的に、永代供養を行う際は契約を結び、法要や納骨を行った後に、関係者へ挨拶状を送ります。
この挨拶状は、供養の実施を報告するとともに、生前お世話になった方々への感謝の気持ちを伝える重要な役割を持ちます。
永代供養の挨拶状には、大きく分けて3つの目的があります。
永代供養の挨拶状は、以下の構成で書くとまとまりやすくなります。
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて 故 ○○儀の永代供養をこのたび ○○寺にて執り行いましたことをご報告申し上げます。
これもひとえに皆様方の温かいお心遣いとご厚情の賜物と深く感謝申し上げます。
今後とも故人を偲びつつ、心静かに日々を過ごして参る所存でございます。
略儀ながら書中をもちましてご報告とお礼を申し上げます。
敬具
拝啓 立春の候 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
さて 先般より準備を進めておりました故 ○○儀の永代供養につきまして、○月○日 ○○寺にて滞りなく終えることができました。
生前は公私にわたり多くのご厚情を賜り、また葬儀後も温かなお心遣いをいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
これからも故人の遺志を大切に、家族一同精進してまいります。
まずは書中にてご報告申し上げます。
敬具
○○様
このたび、父 ○○の永代供養を○○寺にて行いました。
おかげさまで滞りなく済ませることができましたので、ご報告させていただきます。
生前より父と親しくしてくださり、また葬儀の折にはご多忙の中ご弔問くださり、本当にありがとうございました。
これからも変わらぬお付き合いをいただければ幸いです。
拝啓
このたび、故 ○○儀の永代供養を○○寺にて執り行いました。
皆様には生前より大変お世話になり、心より感謝申し上げます。
略儀ながら書中をもちましてご報告とお礼を申し上げます。
敬具
拝啓 新緑の候 皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
このたび、後継者不在のため故 ○○儀の永代供養を○○寺にお願いすることとなりました。
○月○日に納骨と法要を滞りなく済ませましたので、ご報告申し上げます。
これまで故人を大切に思ってくださった皆様には、改めて感謝申し上げます。
敬具
永代供養の挨拶状は、故人の供養を報告するとともに、生前お世話になった方々への感謝を形にする大切な手段です。
決まった書式はありませんが、感謝の気持ちと供養の事実を正確かつ丁寧に伝えることが重要です。
この記事で紹介した例文やポイントを参考に、心を込めた挨拶状を作成してみてください。