山口県の日本海側に位置する「萩市」は、幕末の志士たちが活躍した歴史のまちとして知られ、世界遺産にも登録された建物や町並みが残る魅力的な観光地です。
しかし、見どころが点在しており「どこから回れば効率的か分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、1日で萩を満喫できるモデルコースをご紹介します。
初めての萩旅でも安心して巡れるように、各スポットの見どころやアクセス情報もあわせて解説します。
萩観光のスタート地点としておすすめなのが、「萩城跡」とその周辺の「指月公園」です。
かつての毛利氏の居城であり、現在は石垣や堀の跡が美しく整備され、四季折々の自然と調和した散策が楽しめます。
春には桜、秋には紅葉が見事で、朝の清々しい空気のなかを歩くだけで心が洗われるような体験ができます。
近くには「旧厚狭毛利家萩屋敷長屋」などの武家屋敷跡もあるので、ぜひ足をのばしてみてください。
アクセス: 萩バスセンターから徒歩15分、レンタサイクルなら約5分
萩の魅力のひとつが、町全体がタイムスリップしたかのような「伝統的建造物群保存地区」です。
その中でも「堀内地区」は、白壁の武家屋敷が立ち並ぶ風景が特徴で、散策にぴったりのエリアです。
町歩きをしていると、まるで江戸時代に迷い込んだかのような感覚に。
観光案内所でマップを手に入れて、路地裏もじっくり楽しんでみてください。
フォトスポットとしても人気で、着物レンタルをして写真を撮る方も多いですよ。
見学先としておすすめなのが、重要文化財にも指定されている「菊屋家住宅」です。
江戸時代から続く豪商・菊屋家の住まいで、武家屋敷とはまた違った美しさや品格が感じられます。
広大な敷地には土蔵、書院造の座敷、庭園があり、当時の上流商人の暮らしぶりを垣間見ることができます。
歴史的背景の解説も丁寧なので、歴史ファンには特におすすめのスポットです。
観光の合間に楽しみたいのが、萩グルメです。
おすすめは地元ブランド牛「見蘭牛(けんらんぎゅう)」を使ったステーキやハンバーグ、また日本海で獲れる新鮮な魚介を使った海鮮丼や寿司。
たとえば、「見蘭牛ダイニング玄」では見蘭牛を使ったこだわりの料理が堪能できます。
また、港町ならではの海の幸が楽しめる「萩心海」や「浜料理がんがん」なども人気。
ただし、市内から外れた場所にあるので、車がない方は、市内で食事したほうがよいです。
しっかりとエネルギーを補給して、午後の観光に備えましょう。
萩を語る上で欠かせないのが、吉田松陰の存在です。
「松陰神社」では、幕末の思想家・吉田松陰を祀っており、彼が主宰した「松下村塾」も敷地内に保存されています。
高杉晋作や伊藤博文など、後の日本の近代化に大きな影響を与えた若者たちがここで学びました。
当時の学び舎のたたずまいをそのまま残した松下村塾は、心に訴えるものがあります。
見どころ: 松陰の言葉が刻まれた石碑や資料館にもぜひ立ち寄ってみましょう。
萩観光では「萩焼」も外せません。やわらかく手になじむ風合いと、使い込むほどに変化する色合いが特徴です。
「萩焼会館」では展示や販売のほか、陶芸体験も行っています。
30分〜1時間ほどで自分だけのオリジナル湯呑みや茶碗を作ることができ、旅の記念にもぴったり。
初心者でも安心して参加できるので、ぜひ挑戦してみてください。
観光の締めくくりは、「道の駅 萩しーまーと」でお買い物。
地元の新鮮な魚介類や、名産の夏みかん加工品、萩焼などが揃っており、旅のお土産選びにぴったりです。
館内にはイートインスペースやカフェもあり、ちょっとした休憩にも便利。
帰路につく前に、ゆっくりと萩の魅力を振り返る時間が持てます。
今回ご紹介した萩の観光モデルコースは、1日で萩の魅力をたっぷり味わえる効率的なプランです。
幕末の志士たちの息吹が感じられる町並みや、自然、文化、グルメといった魅力が凝縮されており、歴史に興味のある方には特におすすめ。
交通手段としてはレンタサイクルや観光タクシーの活用も便利です。
日帰りはもちろん、時間に余裕がある方はぜひ宿泊して夜の萩も楽しんでください。
あなたの萩旅が思い出深いものになりますように。