小暑(しょうしょ)は、夏の訪れを本格的に感じる二十四節気のひとつです。例年7月7日頃から始まり、梅雨が明けるころまでの時期を指します。この時期にふさわしい「時候の挨拶」は、手紙やメールの冒頭で相手に季節の変化を伝え、礼儀を尽くす表現として広く使われます。この記事では、小暑に適した時候の挨拶の意味や使い方、ビジネス・プライベートに応じた例文を紹介します。言葉のマナーを整えて、相手に好印象を与えるコミュニケーションを目指しましょう。
小暑は、二十四節気の第11番目にあたる節気で、例年7月7日ごろから始まります。この頃は梅雨が終盤を迎え、徐々に蒸し暑さが増してくる季節です。「暑さが本格的になる少し前」を意味し、まさに“これからが夏本番”という時期を表しています。
● 小暑の時期:7月7日頃~7月22日頃
● 小暑の特徴:
このように、小暑は夏の到来を感じさせる節目として、季節感を取り入れた挨拶にぴったりの言葉です。
時候の挨拶は、手紙やメールの冒頭に書く「季節のごあいさつ」です。小暑の時期には、以下のようなキーワードがよく使われます。
時候の挨拶には、主に2つの構成があります:
これらを組み合わせて、ビジネス文書や丁寧な手紙に適した形式を作ります。
拝啓 小暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
謹啓 暑さが日ごとに増すこの頃、貴社におかれましてはますますご清栄のことと存じます。
平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
小暑を迎え、いよいよ暑さも本格的になってまいりました。
皆様にはご健康にご留意のうえ、ご活躍のほどお祈り申し上げます。
小暑とは名ばかりの暑さが続いておりますが、いかがお過ごしですか。
私は毎日、冷房と扇風機に頼る日々です。
小暑の候、いかがお過ごしでしょうか。
梅雨明けも間近となり、夏本番を迎える準備を感じております。
小暑の折、心温まるお心遣いを賜り、誠にありがとうございました。
おかげさまで心穏やかに過ごすことができました。
ビジネス文書では「拝啓」「謹啓」などの頭語を使い、丁寧な文体を心がけましょう。一方、親しい相手には多少くだけた表現でも構いません。
「小暑の候」と書きながら、寒さに言及するような内容は避けましょう。例えば「冷房」や「梅雨明け」「熱中症」「夕涼み」など、小暑にふさわしい季節感を盛り込むと自然です。
前文が長くなりすぎると、用件が伝わりにくくなります。2〜3行程度の簡潔な表現がベストです。
文章の締めくくりにも、時期に合った結びの挨拶を入れると美しくまとまります。
小暑は、夏の始まりを感じさせる大切な節目です。この時期ならではの「時候の挨拶」を使うことで、相手に対する心遣いや教養を自然に伝えることができます。ビジネスでもプライベートでも、相手に合わせた挨拶を選び、丁寧であたたかみのある文章を心がけましょう。
季節の言葉を大切にする日本ならではの文化を、日々のやりとりの中でも活かしていきたいものです。