私たちは毎日、スマートフォンやパソコンで当たり前のようにインターネットを使っています。
ウェブサイトを開いたり、動画を観たり、SNSに投稿したりと、生活の多くがネットに支えられています。
でも、「どうしてネットにつながるのか?」と聞かれると、詳しく説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか?
この記事では、インターネットの仕組みや通信の流れを、なるべく専門用語をかみくだいて、図解を交えながら解説します。
IT初心者やお子様でも理解できるように構成しているので、「インターネットって何?」と思ったことがある方は、ぜひ最後までご覧ください。
インターネットとは、世界中のコンピュータやサーバーをつないだ「ネットワークのネットワーク」です。
たとえば、日本のパソコンとアメリカのウェブサーバーが通信できるのは、海底ケーブルや中継基地などを通して、お互いがネットワークでつながっているからです。
つまり、インターネットとは「いろんなコンピュータ同士が情報をやり取りできるようにする道(ネットワーク)の集まり」と言えます。
私たちがブラウザで「https://www.google.com」と入力すると、実際には以下のような流れで通信が行われています。
この流れの中には、いくつもの仕組みと技術が関わっています。一つひとつ見ていきましょう。
インターネットでは、すべての機器やサーバーに「IPアドレス」と呼ばれる番号が振られています。
たとえば、Googleのウェブサーバーには「142.250.196.142」といった数値のアドレスが割り当てられています。
でも、こんな数字を覚えるのは大変ですよね。そこで登場するのが**DNS(Domain Name System)**です。
DNSは、URL(www.google.com など)とIPアドレスを結びつける「住所録」のような役割を果たします。
つまり、私たちが入力したURLは、まずDNSを通じてIPアドレスに変換されてから、目的のサーバーに届けられているのです。
家や会社でインターネットを使う場合、パソコンやスマホはまず「ルーター」に接続されます。
ルーターは、インターネットに接続するための中継装置で、家の中の機器と外の世界(インターネット)をつなぐ「門」のような役割を果たしています。
さらに、ルーターには「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」があります。
ルーターは、家庭内の複数の機器が同時にインターネットにアクセスしても、ちゃんと外部とやりとりできるように「IPアドレスの変換(NAT)」を行っています。
インターネット上では、私たちが送るデータ(画像・テキスト・動画など)は、「パケット」と呼ばれる小さな単位に分けられて送られます。
たとえば、1MBの画像ファイルを送るとき、そのまま一括で送るのではなく、何百・何千もの小さなパケットに分けて、一つずつ相手に届けます。
これには理由があります。
受け取った側のコンピュータは、これらのパケットを順番に並べ直して、もとのデータに戻します。
実際にインターネットのデータは、ケーブル・基地局・データセンター・光ファイバー・衛星回線などを通って届けられます。
主な通信インフラは以下のとおりです:
つまり、私たちが見ている画面の裏側では、実に多くの物理設備と通信技術が連携しているのです。
以下のような図で理解するとイメージがつかみやすいです。
[パソコン]
↓
[Wi-Fiルーター]
↓
[モデム]
↓
[インターネット回線]
↓
[プロバイダ]
↓
[DNSサーバー] ⇄ [Webサーバー](例:Google)
↓
[パソコンにHTMLなどのデータが返る]
この一連の流れが、数秒以内に完了しているのは驚きですよね。しかも世界中どこにいてもです。
インターネット通信には危険もあります。
データが第三者に盗み見られないように、「暗号化」が使われています。
その一つが「HTTPS」です。
URLの先頭に「https://」とついているサイトでは、SSL/TLSという暗号化方式を使って通信しています。
暗号化されていない「HTTP」の通信では、悪意ある第三者にデータを盗まれるリスクがあります。
パスワードやクレジットカード番号などを扱うサイトでは、「HTTPS」であることを必ず確認しましょう。
インターネットは、「世界中のコンピュータ同士がルールに従ってつながる仕組み」です。
DNSで住所を調べ、ルーターを通って、光ファイバーや海底ケーブルを経由し、パケットという小さなデータが行き来しています。
こうした仕組みを少し知るだけでも、トラブルの原因が見えてきたり、セキュリティ意識が高まったりします。
ITが苦手な方でも、通信の基本を知っておくと、ネットをもっと安全で効率よく使えるようになりますよ。