貿易用語「ETA」と「ETD」とは?意味や違い、使い方を解説!

貿易業界では、多くの専門用語が使われています。その中でも、「ETA」と「ETD」は、物流や貿易に携わる方なら必ず押さえておきたい基本用語です。
ETAは「Estimated Time of Arrival(到着予定時刻)」、ETDは「Estimated Time of Departure(出発予定時刻)」を指します。これらは貨物の輸送スケジュールを管理する上で重要な役割を果たします。
本記事では、ETAとETDの意味や違い、使い方、そして実際の貿易業務における活用方法について詳しく解説していきます。


ETAとは?意味と使い方

ETAの意味

ETA(Estimated Time of Arrival)は「到着予定時刻」を意味します。
船舶や航空機が目的地に到着する見込みの時間を示すもので、貿易業務において貨物の受取予定を管理するために重要な情報です。

ETAの使い方

ETAは、輸送中の貨物の到着予定を把握する際に頻繁に使われます。例えば、次のようなシチュエーションで使用されます。

  • 船会社が貨物のETAを通知
    • 「The vessel’s ETA at Tokyo Port is March 15, 10:00 AM.」(船舶の東京港到着予定時刻は3月15日午前10時です)
  • 通関業者がETAを確認
    • 「Please confirm the ETA of the shipment.」(貨物のETAを確認してください)
  • 輸入業者が倉庫手配を行う際
    • 「Based on the ETA, we will arrange warehouse storage.」(ETAに基づいて倉庫の手配を行います)

ETAの注意点

  • 気象条件や港の混雑状況によってETAが変更されることがあるため、最新情報を確認することが重要です。
  • 船舶や航空機の遅延によって貨物の到着が遅れる場合があるため、代替計画を考えておくことも大切です。

ETDとは?意味と使い方

ETDの意味

ETD(Estimated Time of Departure)は「出発予定時刻」を意味します。
貨物を積載した船舶や航空機が出発する予定の時間を示し、輸送スケジュールを計画する上で重要な要素です。

ETDの使い方

ETDは、出荷スケジュールを立てる際や、貨物の到着予定を計算する際に使われます。例えば、次のような場面で使用されます。

  • 荷主が出荷スケジュールを確認
    • 「The ETD of the shipment is March 10.」(貨物のETDは3月10日です)
  • 物流業者が輸送スケジュールを調整
    • 「Please provide the ETD for booking confirmation.」(ETDを教えてください、予約確認のために必要です)
  • 輸入業者が通関手続きの準備
    • 「Based on the ETD, we will prepare for customs clearance.」(ETDに基づいて通関手続きを準備します)

ETDの注意点

  • ETDが変更されることがあるため、出荷前に最新情報を確認することが必要です。
  • 貨物の積み込みが遅れたり、天候の影響で出発が遅れる場合があるため、余裕を持ったスケジュール管理が求められます。

ETAとETDの違いとは?

ETAとETDは似たような言葉ですが、それぞれの意味が異なります。

項目ETA(Estimated Time of Arrival)ETD(Estimated Time of Departure)
意味到着予定時刻出発予定時刻
使われる場面船舶・航空機・トラックなどの貨物到着予定船舶・航空機・トラックなどの貨物出発予定
目的受取・倉庫手配・通関手続き出荷準備・輸送計画

このように、ETAは到着時間、ETDは出発時間を指し、それぞれ異なる場面で活用されます。


ETA・ETDの正確な管理が貿易において重要な理由

1. サプライチェーンの最適化

輸出入業務では、貨物の出発・到着スケジュールを正確に把握することで、倉庫の手配や通関手続きをスムーズに進めることができます。

2. コスト管理

輸送の遅れが発生すると、保管料や遅延ペナルティなどの追加コストが発生する可能性があります。ETA・ETDの管理はコスト削減にもつながります。

3. 信頼性の向上

取引先とのスムーズなやり取りを行うためには、輸送スケジュールの正確な情報提供が重要です。ETAやETDを適切に管理することで、ビジネスの信頼性が向上します。


ETA・ETDの最新情報を確認する方法

1. 船会社や航空会社の公式サイト

ほとんどの船会社や航空会社では、貨物のETAやETDをオンラインで確認できるサービスを提供しています。

2. 貨物追跡システムの利用

物流業者やフォワーダーが提供する貨物追跡システムを活用すると、リアルタイムでETA・ETDの情報を取得できます。

3. 貿易書類の確認

船荷証券(B/L)や航空運送状(AWB)には、ETAやETDが記載されていることが多いため、書類の確認も重要です。


まとめ

貿易用語「ETA(Estimated Time of Arrival)」と「ETD(Estimated Time of Departure)」は、輸送スケジュールを管理する上で不可欠な概念です。
ETAは貨物の到着予定時刻を、ETDは貨物の出発予定時刻を示し、サプライチェーンの管理、コスト削減、取引の信頼性向上に大きく貢献します。
正確なETA・ETDの把握は、貿易業務をスムーズに進めるための重要なポイントです。
本記事を参考に、貿易業務におけるETA・ETDの活用をより一層強化していきましょう。

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