「電気ってなんだかむずかしそう…」そう感じたことはありませんか?
でも、電気の基本は中学生でもきちんと理解できるものばかり。とくに「電圧・電流・抵抗・電力」の4つは、電気の世界でとても大切なキーワードです。
この記事では、これらの意味や関係、そしてカンタンな計算方法をわかりやすく説明します。電気が流れるしくみを知ることで、家電の仕組みや電池の使い方ももっとよくわかるようになりますよ!
それでは、電気の世界へ一歩ふみ出してみましょう!
まずは、3つのキーワードを簡単に説明します。
これらは、電気の「流れ」と「流れにくさ」「流そうとする力」をあらわしています。これらの関係は、ある公式でつながっています。
電圧・電流・抵抗の関係を表す、もっとも有名な公式が「オームの法則」です。これは、
電圧(V)= 電流(A)× 抵抗(Ω)
というシンプルな式。
この式を使えば、3つのうち2つがわかれば残り1つをかんたんに計算できます。
たとえば、
例1:電圧が12V、抵抗が6Ωのとき、電流は?
電流 = 電圧 ÷ 抵抗
電流 = 12 ÷ 6 = 2A
答えは 2アンペアです。
例2:電流が3A、抵抗が4Ωのとき、電圧は?
電圧 = 電流 × 抵抗
電圧 = 3 × 4 = 12V
答えは 12ボルトです。
電力(でんりょく)もとても大切な言葉です。これは「電気の仕事量」のこと。つまり、電気をどれだけ使ったか、という意味です。単位は「W(ワット)」です。
電力は、電圧と電流を使って計算できます。
電力(W)= 電圧(V)× 電流(A)
たとえば、100Vの電圧で2Aの電流が流れていたら、
電力= 100 × 2 = 200W
となります。つまり、200ワットの力で動いているということ。
電力の話が出てきたので、ちょっと応用として「電気代」についても見てみましょう。
電気代は「電力量(Wh)」をもとに計算されます。これは「電力(W)× 時間(h)」です。
たとえば、500Wのドライヤーを1時間使うと、
500W × 1時間 = 500Wh(ワットアワー)
これを「kWh(キロワットアワー)」に直すと、0.5kWh。
もし1kWhあたりの電気代が30円だとすると、
0.5kWh × 30円 = 15円
となります。つまり、そのドライヤーを1時間使うと15円かかるわけですね!
中学生のテストや高校の授業でもよく出る問題形式をいくつか紹介します。
抵抗=電圧 ÷ 電流=9 ÷ 3=3Ω
電圧=電流 × 抵抗=2 × 5=10V
電力=電圧 × 電流=100 × 0.5=50W
計算に出てくる数字はかんたんなものが多いので、式の意味をしっかり理解しておけば、スムーズに解けます。
最後に、それぞれの量と単位をまとめておきましょう。
量の名前 | 意味 | 単位 | 記号 |
---|---|---|---|
電圧 | 電気を押し出す力 | ボルト | V |
電流 | 電気の流れる量 | アンペア | A |
抵抗 | 流れにくさ | オーム | Ω |
電力 | 使われた電気の量 | ワット | W |
電圧、電流、抵抗、電力の4つのキーワードは、電気の基本です。
「電圧」は押し出す力、「電流」は流れ、「抵抗」は流れにくさ、そして「電力」は使ったエネルギー。
これらをつなぐ式(オームの法則や電力の公式)を覚えておけば、日常生活でも役立つ場面がたくさん出てきます。電気を使う家電、電池のもち、電気代の計算など、「わかる」と「便利」がたくさんありますよ。
「理科の勉強、ちょっとおもしろくなってきたかも」と思ってくれたらうれしいです!