宅地建物取引士(宅建士)試験において、土地や建物の価格に関する知識は頻出分野のひとつです。特に「地価公示法」や「不動産鑑定評価」の基礎知識は、試験の正誤問題や文章問題で狙われやすく、確実に得点するためにしっかりと理解しておく必要があります。この記事では、宅建試験対策として地価公示制度の仕組みや不動産鑑定評価の考え方を、図解のようにわかりやすく解説します。用語や法制度のポイントを押さえて、得点源に変えていきましょう!
地価公示法とは、正式には「地価公示法(昭和44年法律第49号)」と呼ばれ、国土交通省が毎年3月に発表する標準地の正常価格を公表する制度です。この地価は「1㎡あたりの価格」として表示され、土地取引の際の目安や行政上の基準として用いられます。
この制度の目的は以下の通りです。
地価公示価格は、都市計画区域内を中心に全国に設置された**標準地(およそ2万地点)**の価格を、2人以上の不動産鑑定士が鑑定し、その評価をもとに国土交通省の土地鑑定委員会が決定します。
なお、「正常価格」とは、売主・買主の双方が特別な事情を持たず自由意思で取引した場合に成立するであろう価格を意味します。ここがポイントで、「実勢価格」とは若干異なることもあります。
地価公示価格は、単なる統計データではなく、さまざまな場面で使われています。
宅建試験でも、「公的価格の種類と違い」や「地価公示価格の定義・目的・算定方法」が問われやすいです。
不動産鑑定評価とは、不動産鑑定士が「不動産の経済価値」を評価する手法のことで、これを行う際のルールは**不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)**に定められています。
鑑定評価の目的は大きく分けて以下の3つです。
不動産鑑定士は、依頼に応じて対象不動産について次の3つのいずれかの価格を算定します。
不動産の価格評価には、以下の「三面価格(さんめんかかく)」という考え方があります。
市場で過去に行われた類似不動産の取引事例をもとに、対象不動産の価格を推定します。もっとも一般的な手法で、宅建試験でも頻出です。
【例】周辺のマンションが1㎡あたり50万円で取引されていれば、同条件の物件も同等の価格であると評価。
建物などの再調達価格(再度建てた場合の費用)から減価修正を行い、現在の価格を算定する方法です。主に新築・築浅の建物の評価に使われます。
【計算式】 再調達原価 − 減価修正 = 評価額
収益物件(賃貸マンション・オフィスビルなど)で用いられ、将来的に得られるであろう純収益をもとに現在価値を算出します。
【計算式】 純収益 ÷ 還元利回り = 評価額
この方法は投資用不動産の評価で重視され、宅建試験でも計算問題として問われます。
宅建試験において、土地や建物の価格に関する出題は、主に以下のような点に集中します。
試験対策としては、「地価公示価格=毎年3月発表、評価時点は1月1日」「収益還元法=収益 ÷ 利回り」というようにキーワードとセットで覚えるとスムーズです。
最後に、地価公示と不動産鑑定評価に関する過去の宅建試験問題の例を紹介します。
問題例(過去問)
地価公示価格は、次のうちどのような価格として決定されるか。
A. 実際の取引価格
B. 売主の希望価格
C. 正常価格
D. 固定資産税評価額
正解:C. 正常価格
このように、「価格の種類」と「その定義」を正確に押さえておくことが得点への近道です。
地価公示法や不動産鑑定評価の考え方は、一見すると難しそうに見えますが、価格の種類と意味、目的を整理することで得点しやすい分野になります。宅建試験では、用語の定義や制度の仕組みを問う問題が中心ですので、頻出のポイントを繰り返し確認しておきましょう。
合格のカギは「理解」と「反復練習」です。この記事を参考に、土地・建物の価格分野をしっかりとマスターしてください!