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【宅建試験対策】これだけは押さえておきたい!所得税と譲渡所得税の基礎知識

宅地建物取引士(宅建)の試験では、税金に関する知識も問われます。中でも重要なのが「所得税」と「譲渡所得税」に関する問題です。特に不動産取引と深く関わる譲渡所得税は、計算方法や特例制度も含めて出題されやすい項目の一つです。この記事では、宅建試験に必要な範囲で所得税の全体像と、譲渡所得税のポイントについてやさしく解説します。はじめて学ぶ方でも理解できるよう、具体例を交えながら丁寧にまとめていますので、ぜひ学習の参考にしてください。


所得税とは?まずは全体像を押さえよう

所得税とは、個人の1年間の所得に対して課される国税のことです。「所得」とは、収入から必要経費を引いた金額を指します。宅建試験では、所得税の中でも「所得の分類」と「課税方法」がよく問われます。

所得は次の10種類に分類されます:

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得(→ここが宅建で重要)
  • 一時所得
  • 雑所得

このうち、宅建試験で最も重要なのが「譲渡所得」です。これは不動産などの資産を売却して得た利益に対して課される所得税のことで、不動産取引と非常に深く関係しています。


譲渡所得税とは?基本の考え方をマスターしよう

譲渡所得税は、不動産などの資産を売却して得た利益にかかる税金です。たとえば、自宅や土地、建物などを売って利益が出た場合、その利益に対して課税されます。これを「譲渡所得」と呼びます。

譲渡所得の計算式

譲渡所得は次の式で求められます。

譲渡所得 = 譲渡収入金額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除

ここで使われる用語を整理しておきましょう。

  • 譲渡収入金額:不動産を売却して得た金額(売却代金)
  • 取得費:その不動産を購入したときの代金+購入時の諸費用(登記費用など)
  • 譲渡費用:売却の際にかかった費用(仲介手数料、測量費、解体費など)
  • 特別控除:一定の条件下で認められる控除(例:居住用財産の3,000万円特別控除)

短期譲渡と長期譲渡の違いを理解する

譲渡所得税では、不動産の保有期間によって課税の区分が異なります。

  • 短期譲渡所得:所有期間が5年以下の場合
  • 長期譲渡所得:所有期間が5年超の場合

注意点として、「所有期間」は売却した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで判定されます。

税率は次のように異なります。

区分所得税住民税合計税率
短期譲渡所得30%9%39%
長期譲渡所得15%5%20%

つまり、長期保有した不動産の方が税率が低くなり、有利になります。


居住用財産の特別控除:3,000万円控除とは?

宅建試験でよく出るのが、「居住用財産を譲渡した場合の特例」です。マイホームを売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円まで控除が受けられます。

適用要件(一部)

  • 売却した家が「自分が住んでいた家」であること
  • 譲渡の年の前年または前々年に同じ特例を使っていないこと
  • 家屋とともに土地を譲渡していること(敷地も含めて)

たとえば、譲渡所得が2,800万円だったとしても、3,000万円控除を適用すれば課税対象はゼロになります。

この制度は非常に有利であるため、試験でも繰り返し出題されます。


買換え特例と交換の特例もチェック

居住用財産の売却に伴って新しい住宅に買い替えた場合、「買換えの特例」が適用されることもあります。一定の要件を満たすと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます。

また、不動産の「交換」が行われた場合、実質的な利益が発生しないとして、課税が繰り延べられる「交換の特例」も存在します。

これらは詳細な条件が複雑なため、宅建試験では「適用される・されない」の判断や、概要レベルでの理解が求められます。


宅建試験での出題ポイントと対策

宅建試験における所得税・譲渡所得税の出題ポイントは以下の通りです。

  • 所得の10分類をしっかり覚える
  • 譲渡所得の計算式は暗記
  • 短期・長期の違いと税率
  • 居住用財産の3,000万円控除の条件
  • 所有期間の判定基準(1月1日)

暗記だけでなく、問題を数多く解いて、出題のされ方に慣れることも重要です。


まとめ:譲渡所得税は宅建試験の頻出分野!

宅建試験では、「譲渡所得税」は頻出かつ得点源になりやすい分野です。計算問題も出題されますが、パターンを覚えれば難しくありません。所得の分類、譲渡所得の仕組み、居住用財産に関する特例は必ず押さえましょう。

日頃から繰り返し問題演習を行い、「税金」の分野を得意分野にしておくことが、合格への近道です。

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