ビジネスにおいて、取引先との関係強化や社内外のコミュニケーションを目的とした「交際費」は欠かせないものです。
しかし、交際費は金額が大きくなりやすく、社内での稟議(承認)を得ることが必要不可欠です。
この記事では、交際費の稟議書を書く際のポイントや、具体的な例文をわかりやすく紹介します。
初めて稟議書を作成する方でも安心できるよう、実践的な内容をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
交際費の稟議書とは、取引先との懇親や社内イベントにかかる費用を、事前に上長や役員に承認してもらうために提出する書類です。
単なる支出の申請ではなく、会社の経費として適切かどうか、費用対効果が見込めるかを判断してもらう重要な役割を担っています。
企業によって細かなフォーマットや運用ルールは異なりますが、一般的には以下のような情報が求められます。
交際費は不透明な支出に見えがちだからこそ、丁寧な説明と明確な目的意識が必要です。
稟議書には、以下の項目を過不足なく記載することが基本です。
これらを押さえることで、承認者も内容を判断しやすくなり、稟議のスムーズな通過につながります。
交際費稟議書を書くときには、以下のポイントを意識しましょう。
例えば「取引先との関係維持のため」だけでは弱いです。
「〇〇株式会社との継続契約締結に向けた意思疎通を図るため」など、具体的な成果につながる表現が効果的です。
以下に、実際に使用できる交際費稟議書の例文を紹介します。
申請日:2025年5月1日
申請者:営業部 田中太郎
目的:取引先〇〇株式会社との継続取引契約の締結に向けた関係強化を図るため。
実施予定日:2025年5月10日
場所:レストランABC(〇〇市〇〇町)
交際相手:〇〇株式会社 営業部長 佐藤一郎氏
交際内容:契約内容に関する意見交換及び今後の連携に向けた情報共有を目的とした会食。
金額内訳:
合計:30,000円(税込)
期待される効果:今期中の契約更新及び新規プロジェクトへの参画提案に繋げる。
添付資料:見積書(レストラン予約確認書)
このように、誰が見ても「何に・なぜ・いくら使うのか」が明確な文章を意識しましょう。
続いて、贈答品を送るケースの例文です。
申請日:2025年5月1日
申請者:営業部 田中太郎
目的:取引先〇〇株式会社創立20周年記念式典における祝意表明のため。
贈呈予定日:2025年5月15日
贈呈場所:〇〇株式会社 本社
交際相手:〇〇株式会社 代表取締役社長 山田二郎氏
交際内容:祝意を表すため、記念品(花束および記念品)を贈呈。
金額内訳:
合計:25,000円(税込)
期待される効果:信頼関係の深化と今後の受注拡大を図る。
添付資料:記念式典案内状、記念品見積書
特に「祝意」や「感謝」を示す贈答は、相手との関係を良好に保つため重要です。
ここでも「効果」「意義」を明確に伝えましょう。
交際費稟議書をスムーズに承認してもらうためには、次の工夫が有効です。
承認者に「納得感」を与えることが何より大切です。
細かい金額や内容も自信を持って説明できるよう準備しましょう。
交際費の稟議書は単なる形式的な手続きではありません。
「会社にとってどんな利益があるのか」を明確に示すことで、信頼を得るチャンスにもなります。
この記事で紹介したポイントや例文を参考に、伝わる稟議書作成に挑戦してみてください。
しっかりと準備を整え、承認を得て、自信を持って交際活動に臨みましょう!