備品の購入には予算の確認や上司の承認が必要なため、「稟議書」の提出が欠かせません。
しかし、「どうやって書けばいいのか分からない」「形式は決まっているのか?」と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、備品購入に関する稟議書の基本構成、書き方のポイント、そして実際に使える例文をわかりやすく紹介します。
社内での承認プロセスをスムーズに進めるための参考にしてください。
稟議書とは、会社内で何かを決定する際に必要な「承認を得るための文書」です。
例えば、新しいパソコンやプリンター、事務椅子などの備品を購入する際、それが会社の経費である以上、誰かの確認と承認が必要になります。
この承認プロセスを文書で記録・共有するのが稟議書の役割です。
備品購入に稟議書が必要な理由には以下のような点があります:
これにより、担当者が独断で高額な備品を購入することを防ぎ、組織としての意思決定が透明化されます。
備品購入の稟議書を作成する際には、以下の基本情報を盛り込む必要があります:
これらを整理して記載することで、承認者にもわかりやすく伝えることができます。
稟議書を書くうえで意識しておきたいポイントを紹介します。
購入の理由を定量的・定性的に説明しましょう。
たとえば「現在使用しているプリンターが故障して業務に支障が出ている」など、背景が具体的であるほど説得力が増します。
「3社から見積もりを取得したが、価格と品質のバランスからA社を選定」といった記載があると、合理性が伝わります。
合計金額、消費税の記載ミスは承認の遅れや差戻しの原因になります。慎重に確認しましょう。
ビジネス文書として、敬語・言い回しにも注意します。読みやすく端的にまとめることがポイントです。
以下は、備品購入における稟議書の一例です。
件名:ノートパソコン購入の稟議書
提出日:2025年4月20日
提出者:総務部 山田太郎
1.購入目的
現在使用しているノートパソコン(型番:XYZ123)が老朽化しており、業務中にフリーズするなどの不具合が頻発しています。業務効率の低下が顕著であるため、代替機として新しいパソコンの購入を希望します。
2.購入品の詳細
3.購入予定日
2025年4月25日
4.支払方法・予算科目
会社クレジットカードにて購入予定。
「事務機器費」から支出予定。
5.備考
複数社の見積もりを比較検討し、上記製品が最もコストパフォーマンスに優れていると判断しました。
業務に直結する備品のため、速やかなご承認をお願い申し上げます。
承認欄
課長:____ 部長:____ 経理部:____
必要に応じてそのまま使えるよう、以下にテンプレートを提示します。
件名:〇〇購入の稟議書
提出日:
提出者:(部署名・氏名)
1.購入目的
(この備品をなぜ購入する必要があるのか、具体的に記載)
2.購入品の詳細
3.購入予定日:
4.支払方法・予算科目:
5.備考:
承認欄
課長:____ 部長:____ 経理部:____
→ 単価・数量・税金を二重チェックしましょう。
→「業務効率向上」「不具合による交換」「新プロジェクト対応」など、具体的な目的を添えると効果的です。
→「○月○日に納品希望」など、日付は明記しましょう。
備品購入の稟議書は、ただの「申請書類」ではなく、社内での合意形成や信頼構築において重要な役割を果たします。
正しく、丁寧に、わかりやすく作成することで、承認がスムーズになるだけでなく、自分の仕事への信用も高まります。
この記事の例文やテンプレートを参考に、ぜひ一度ご自身のケースに応じた稟議書を作成してみてください。