教育実習期間を終えた後、多くの先生方やスタッフの方々から手厚いサポートを受けたはずです。実習を通して学んだことを今後の教育現場で活かしていくためにも、まずは自分が「どれだけ感謝しているか」を伝えることが大切。そこで今回は、教育実習後に送るお礼状の書き方や具体的な文例を5つご紹介します。社会人としてのマナー、そして教育者としての心構えを身に付ける意味でも、お礼状はしっかりとした形式でまとめたいもの。本記事を参考にして、あなたの感謝の気持ちがしっかり伝わるお礼状を作成してみてください。
教育実習が終わったあとにお礼状を書くのは、単なる形式的なあいさつにとどまりません。以下のような意義があるからこそ、多くの教育実習生が送付を推奨されています。
お礼状にはいくつか押さえておきたい基本的な構成があります。相手に読んでもらいやすい文章にするためにも、以下の流れを意識すると良いでしょう。
丁寧なお礼状を書くために、いくつか気をつけるべきポイントがあります。マナーを押さえることで、誠実さや感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。
ここでは、さまざまな状況に合わせた5つの例文を紹介します。自分の体験に合わせてアレンジし、心からの気持ちを伝えられるようにしましょう。
拝啓
秋涼の候、先生方にはますますご活躍のこととお慶び申し上げます。
このたびは教育実習の際に多大なるご指導を賜り、誠にありがとうございました。先生方の丁寧なアドバイスや温かい励ましのおかげで、生徒との関わり方や授業づくりの基礎を学ぶことができました。
今後は先生方からいただいた貴重な学びを活かし、より良い教育者を目指して努力を続けてまいります。まずは略儀ながら書中をもちましてお礼申し上げます。
末筆ながら、先生方のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学 ○○学部 ○年 ○○ ○○
拝啓
日増しに秋の深まりを感じる今日この頃、○○先生におかれましてはますますご清栄のことと拝察いたします。
このたびの教育実習では、授業の進め方だけでなく、休み時間や放課後の生徒との接し方など、大切なことを数多く教えていただき、心より感謝申し上げます。特に、授業中に生徒の意欲を引き出すための質問の仕方は、私にとって大きな学びとなりました。
実習が終わった今も、先生のご指導を思い出しながら「生徒が自ら考えて行動できる授業づくり」を目指して準備を進めています。いずれ教育の現場で再びお会いできる日を楽しみにしつつ、これからも精進してまいります。
末筆ながら、先生のご健康と今後のご活躍をお祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学 ○○学部 ○年 ○○ ○○
拝啓
深秋の候、○○小学校の先生方におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
このたびは教育実習生として温かく迎えていただき、誠にありがとうございました。授業準備や行事の運営、職員室での業務など、さまざまな場面で先生方の知恵や工夫に触れ、多くの学びを得ることができました。
実習終了後も、生徒の安全や健康に配慮しつつ質の高い教育を提供する姿勢を常に忘れず、私自身も将来の教員生活に活かしていきたいと考えております。まずは略儀ながら、書中にてお礼のご挨拶を申し上げます。
先生方の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学 ○○学部 ○年 ○○ ○○
拝啓
晩秋の候、先生方にはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
わずか一週間の短い実習期間ではございましたが、先生方の手厚いご指導のおかげで、授業の組み立て方や生徒との信頼関係の築き方など、多岐にわたる学びを得ることができました。実習期間中は常に見守っていただき、また気軽に声を掛けていただいたことがとても心強かったです。
短い時間とはいえ、私にとっては非常に濃密な経験となりました。今後もこの経験を糧に、さらなる指導力・実践力の向上に努めてまいります。本来であれば直接ご挨拶に伺いたいところですが、まずは書中にてお礼を申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学 ○○学部 ○年 ○○ ○○
拝啓
向寒の折、○○学校の職員の皆様におかれましては、ますますご健勝のことと拝察いたします。
教育実習の間、事務手続きや備品の管理など、さまざまな場面でお世話になりましたこと、心より感謝申し上げます。特に、急な印刷物が必要になった際にも柔軟に対応してくださり、本当に助かりました。慣れない環境のなかで、皆様のサポートがあったからこそ安心して実習に取り組むことができました。
今後も皆様に教えていただいた経験を活かし、周囲への配慮やチームワークの大切さを忘れずに成長していきます。まずは略儀ながら、書面にてお礼申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学 ○○学部 ○年 ○○ ○○
お礼状を送ったあとの振る舞いも、教育実習生としての評価に関わってきます。礼状を送って終わりではなく、そのあとの行動にも気を配りましょう。
教育実習のお礼状は、あなたの感謝の気持ちを伝えるだけでなく、教育者としての姿勢を示す大切な機会でもあります。手書きで作成し、できるだけ早めに送るなどの基本マナーを守りつつ、相手の多忙さを考慮して読みやすい文章を意識しましょう。また、事務員や用務員の方など、裏方で支えてくださった方々にも感謝を伝えることを忘れずに。自分の体験や学んだことを具体的に盛り込みながら書けば、相手にも気持ちがしっかりと伝わります。
教育現場は多くの人の協力で成り立っています。実習中にお世話になったすべての方々に心から感謝し、その感謝を正しく形にして伝えることは、将来の教壇に立つあなた自身の成長にもつながるはずです。ぜひ、この記事のポイントや例文を参考に、誠意あるお礼状を作成してみてください。