ビジネスシーンでは、取引先や上司などから思いがけない贈り物をいただくことがあります。そんなときに欠かせないのが、感謝の気持ちを伝える「お礼状」です。しかし、「何を書けばいいのか」「どのタイミングで送るべきか」など、いざ書こうとすると迷う方も多いのではないでしょうか。本記事では、お礼状を書くときの基本的なポイントやマナー、具体的な例文を10個ご紹介します。この記事を読めば、相手に好印象を与えるお礼状をスムーズに作成できるようになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。
ビジネスシーンでのやり取りは、メールやチャットツールなど、デジタルな方法が主流になっています。しかし、その一方で「手書きの手紙」や「はがき」は相手にしっかりとした好印象を与えられるツールとして見直されています。
こうした理由から、お礼状はただ形式的に送るだけでなく、自分の言葉で「感謝の気持ち」を明確に伝えることが大切です。
頂き物のお礼状は、なるべく早く送るのがマナーです。
送るタイミングが遅れるほど、相手に「感謝の気持ちはあるのだろうか」と不安を与えてしまう可能性があります。忙しくても迅速に対応できるよう、あらかじめお礼状のフォーマットや文例を用意しておきましょう。
お礼状の構成は、一般的に次の要素で成り立ちます。
ビジネス向けのお礼状の場合、あまりに長文になりすぎるのは避けたほうが賢明です。簡潔ながらも丁寧にまとめるのがポイントです。
ここでは、実際にビジネスシーンで活用できるお礼状の文例を10個ご紹介します。シチュエーションや相手との距離感に合わせてアレンジしてください。
拝啓 ○○の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
このたびは結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございます。日頃からお心にかけていただき感謝の念に堪えません。今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、お礼申し上げます。
敬具
拝啓 時下ますますご隆盛のことと存じます。
先日は素晴らしい贈り物を頂戴し、厚く御礼申し上げます。社内でも大変好評で、皆様のお心遣いに心温まる思いでございます。これからもご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の更なるご繁栄をお祈りいたします。
敬具
○○株式会社 ○○部 ○○様
平素より大変お世話になっております。先日はお忙しい中、わざわざお品をお送りいただき、誠にありがとうございました。細やかなご配慮に感激いたしました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
取り急ぎ、お礼まで。
○○様
平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。先ほどお届け物を拝受いたしました。こんなにも素敵なお品を頂戴し、心より感謝申し上げます。引き続きご指導を賜りながら、当方も一層業務に励みたいと存じます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
謹啓
平素はひとかたならぬお引き立てをいただき、ありがとうございます。先日は、お心のこもった贈り物をお送りくださり、誠に恐縮しております。私ども社員一同、大変ありがたく頂戴いたしました。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
敬具
○○株式会社 ○○様
平素よりお付き合いを賜り、ありがとうございます。先日は誠に美味しいお品をお送りくださり、心より感謝申し上げます。○○様の細やかな心配りに、社員一同大変感激しております。今後とも末永くお付き合いいただけましたら幸いです。
取り急ぎ、お礼まで。
○○様
いつも温かいご支援をいただきありがとうございます。先日は、私どものためにご丁寧なお品を頂戴し、ありがたく思っております。いただいたお気持ちを励みに、さらなるサービス向上を目指してまいります。
今後ともご指導・ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。
○○株式会社 ○○部長 ○○様
いつも弊社をご愛顧いただき、心より御礼申し上げます。このたびは立派なお品を賜り、社員一同大変感激しております。今後とも皆様のご期待に添えますよう、全力を尽くす所存です。
末筆ではございますが、季節柄ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
拝啓 時下ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
先日は、結構なお品をお贈りいただきありがとうございました。お心遣いに改めて感謝するとともに、今後のさらなるお付き合いをお願い申し上げます。今後とも変わらぬご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
敬具
○○株式会社 ○○様
日頃より大変お世話になっております。先日のお贈り物のご手配、誠にありがとうございます。皆様のご配慮に感謝するとともに、わたくしどももさらなる飛躍を目指して努力してまいります。引き続き、ご指導とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
ここまでご紹介した例文をさらに効果的に活用するためのコツを、以下にまとめます。
ビジネスで頂き物を受け取った際のお礼状は、相手への感謝を伝えると同時に、今後のビジネス関係を深める絶好のチャンスでもあります。形式的になりすぎず、しかしビジネスマナーを守りながら、相手が「送ってよかった」と思えるお礼状を目指しましょう。
お礼状は手間がかかる分、相手に「特別感」を与えられる方法です。ここでご紹介したポイントや例文を参考に、あなたらしい感謝の気持ちが伝わるお礼状を作成してみてください。良好なビジネス関係を築く一助になることを願っています。