今回は、「ご迷惑をおかけしますが、」の意味と使い方についてです。
ご迷惑をおかけしますが」とは、自分の行動や状況が相手に対して何かしらの不便や面倒をかける可能性がある場合に、そのことを予め伝え、理解を求める言葉です。
「ご迷惑」 相手に対して何かしらの不快感や手間を与えること
「おかけしますが」 相手に対して迷惑をかけることを申し訳なく思い、そのことを伝えている
・相手に時間を割いてもらうお願いをする際
「ご迷惑をおかけしますが、少しだけお時間を頂けますでしょうか。」
・すぐに対応できない場合の伝え方
「ご迷惑をおかけしますが、明日以降の対応とさせていただきます。」
ビジネスシーンでは、特に相手に丁寧な言葉遣いを心がけることが求められます。
この言葉は、取引先や上司など、社内外を問わず、様々な相手に対して使用されます。
・依頼をする際
「ご迷惑をおかけしますが、この資料を明日までに作成いただけますでしょうか。」
・遅延などを伝える際
「ご迷惑をおかけしますが、商品の発送が少し遅れる見込みです。」
・変更を伝える際
「ご迷惑をおかけいたしますが、会議の日程を変更させていただきたく存じます。」
「ご迷惑をおかけしますが、この案件の進捗状況について、来週までに報告をお願いできますでしょうか。」
「大変恐縮ですが、来週の会議は、急遽、別の日に変更させていただきたく存じます。」
状況別の例文
遅刻の場合:「申し訳ございませんが、電車が遅延しており、少し遅れてしまう予定です。」
ミスをした場合:「大変申し訳ございません。この書類に誤りがあり、ご迷惑をおかけしました。」
「ご迷惑をおかけしますが」は、便利な言葉ですが、使い方を間違えると、相手に不快感を与えてしまう可能性があります。
単に「ご迷惑をおかけしますが」と言うだけでなく、どのような迷惑をかけるのかを具体的に説明しましょう。
言葉だけでなく、態度や声のトーンなど、誠意を込めて伝えることが大切です。
相手との関係性や、迷惑の程度によって、言葉の選び方や言い回しを調整しましょう。
何度も同じ言葉を使うと、かえって失礼に聞こえることがあります。
NG例:「ご迷惑をおかけしますが、ちょっとお願いがあるんです。」(具体的な内容が不明)
OK例:「ご迷惑をおかけしますが、明日の会議の資料の準備をお願いしたいのですが、よろしいでしょうか?」(具体的な内容が明確)
「ご迷惑をおかけしますが、」 類語・言い換え表現についてです。
お手数ですが 相手に手間をかけさせることを詫びる言葉。
恐れ入りますが 相手に対して恐縮の気持ちを表す言葉。
申し訳ございませんが 相手に申し訳ない気持ちを伝える言葉。
ご不便をおかけしますが 相手に具体的な不便をかける場合に使う。
ご面倒をおかけしますが 相手に面倒をかける場合に使う。
お手数をおかけして申し訳ございません より丁寧な表現。
大変恐縮ですが より丁寧で、相手に深くお詫びする場合に使う。
・類語での使用例
依頼をする場合:「お手数ですが、この書類をコピーしていただけますか?」
遅延を伝える場合:「恐れ入りますが、少しお時間を頂戴できますでしょうか?」
変更を伝える場合:「申し訳ございませんが、会議の場所を変更させていただきます。」
丁寧な表現:大変恐縮ですが、この件につきまして、改めてご連絡させていただきます。
カジュアルな表現:ごめんね、ちょっとお願いがあるんだけど。
「ご迷惑をおかけしますが」は、相手への配慮を表す大切な言葉です。しかし、使い方を間違えると、かえって相手に不快感を与えてしまう可能性があります。
状況によっては、類語で伝える方がよい場合もあります。