電気工事士試験において、電動機と変圧器は毎年のように出題される重要な分野です。
それぞれの仕組みや構造を理解することはもちろん、図記号や接続方法、計算問題への対応力も問われます。
この記事では、初心者にもわかりやすく電動機と変圧器の基礎から試験で問われるポイントまで丁寧に解説します。
これを読めば、苦手意識がある方も自信をもって対策できるようになるはずです。
理解を深めて、合格への一歩を踏み出しましょう!
電動機(モーター)は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する装置です。
電気工事士試験では、主に「単相誘導電動機」と「三相誘導電動機」が問われます。
・回転磁界がコイルに電流を誘導し、その力で回転軸が動きます。
・「フレミングの左手の法則」で、電流と磁界によって力が生じる仕組みが基本です。
・主に家庭用エアコン、換気扇などに使用
・始動にはコンデンサや補助巻線を使うことで回転を始めます。
・始動トルクが弱く、回転方向を制御しにくいのが特徴。
・工場や大型施設でよく使われる
・構造がシンプルで頑丈、メンテナンス性にも優れている
・起動がスムーズで効率がよく、正転・逆転も簡単に切替可能
試験では、これらの違いや構造図、回転原理などを問う問題が出題されます。
特に始動装置の種類や結線方法、図記号の意味などをしっかり覚えましょう。
電気工事士試験では、図面や記号を見て機器を読み取る力も重要です。
図記号を見て、「これは単相なのか、三相なのか」「補助巻線があるか」などを判断します。
また、端子台の接続方法も出題されるので、U-V-WとR-S-Tの対応関係も押さえておきましょう。
変圧器は、電圧を上下させるための装置です。
たとえば、6600Vの高圧電力を家庭用の100Vや200Vに変換する際に使用されます。
・一次側コイルと二次側コイル、そして鉄心から成る
・一次側に電流が流れることで磁束が発生し、それが二次側に誘導されることで電圧が生まれます
変圧器の電圧比は、以下のように表されます。
ここで、
この式に関する計算問題もよく出題されるので、必ずマスターしましょう。
試験で問われやすい変圧器の種類を整理します。
・一般家庭の配電に用いられる
・構造がシンプルで、コストが安い
・工場やビルの受変電設備に使われる
・Δ結線(デルタ結線)とY結線(スター結線)がある
・Δ-Y結線:三相→単相への変換などに利用される
・Y-Y結線やΔ-Δ結線:三相間での電圧変換で用いられる
結線図やその役割も試験で問われることが多いため、パターンを図で覚えておくと便利です。
電気工事士試験で問われやすい要点を以下にまとめます。
電動機と変圧器は、電気の世界で非常に重要な装置であり、電気工事士試験でも必須の知識です。
構造や仕組みをイメージしながら理解することで、記憶に残りやすくなります。
「なぜその構造なのか」「どのように電気が流れて動くのか」といった“原理”から理解を深め、
過去問を繰り返し解いて、合格に向けて万全の準備をしましょう!